2006年10月24日(火)「しんぶん赤旗」
教育基本法改悪とめよう
国会内で市民らが集い
与党が週内にも教育基本法改悪法案の審議入りを目指す中、「教育基本法の改悪をとめよう! 10・23院内集会」が二十三日、国会内で開かれ、百人以上の市民らが集いました。参加者は「情勢は緊迫している。改悪阻止の声を国会外でも広めよう」と訴えました。
「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」(呼びかけ人・高橋哲哉東大教授など)が主催しました。
同会呼びかけ人の小森陽一東大教授は、基本法改定を提言した中教審答申が、「五年間でいじめ半減」の数値目標を例示したことを指摘。北海道と福岡県で相次いだ小中学生のいじめ自殺事件に触れ、「いじめの事実を学校も教育委員会も隠し、その結果子どもの命が失われた。『数値』で評価する中教審の方針が間違っていたということ。改悪が何をもたらすのかが明らかになった」と話しました。
高橋氏は、「われわれのたたかいの歴史的な意義を、もう一度思い起こそう」と、教育基本法の制定に深くかかわった南原繁・元東大総長の著書を紹介。その中から「何人も教育基本法の精神を根本的に書き換えることはできない…なぜならそれは真理であり、否定するのは歴史の流れをせき止めようとするに等しい」という言葉を挙げました。
同時刻に、衆議院では教育基本法特別委員会の日程協議の理事懇談会が開かれていました。
集会冒頭にあいさつした日本共産党の井上哲士参院議員は、審議入りを急ごうとする与党の姿勢を報告。「短時間で法案を可決させようという意図が見え透いている。皆さんといっそう力を合わせて、改悪阻止のために頑張りたい」と話しました。赤嶺政賢衆院議員も出席しました。