2006年10月25日(水)「しんぶん赤旗」

核武装論

誤解持たせぬ努力必要

参院委 緒方氏に防衛庁長官


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(写真)質問する緒方靖夫議員=24日、参院外交防衛委

 久間章生防衛庁長官は二十四日の参院外交防衛委員会で、核武装の議論について「日本が(核兵器を)持つような誤解を各国に持たせないことについて、努力する必要がある」と述べました。日本共産党の緒方靖夫議員に対する答弁です。

 久間長官は「日本の現在の国力、国土の広がりからみて、核兵器を持つことで、抑止力を持てるかというと、無理ではないか」と強調。「各国に(日本が核兵器を)持たない点を強調することで、非核化を進める方が(平和を確保する上で)より効果をあげることができる」と述べました。

 緒方氏は、北朝鮮に対する国連安保理決議が、非軍事による解決を目指すものになっていると指摘。久間長官も「非常にソフトな形で北朝鮮に反省を求める決議が出された」と評価しました。

 そのうえで緒方氏は、核武装の議論を容認した麻生太郎外相の発言を批判。韓国では、麻生外相が先の会談で盧武鉉大統領に「日本は非核三原則を守る」と説明したにもかかわらず、韓国政府高官から懸念の声があがっていることを挙げ、外相の発言は、朝鮮半島の非核化のための外交にとっても、日本のイメージにとっても「マイナスだ」と述べました。

 麻生外相は「北朝鮮が核を持つ前提で非核三原則がつくられたわけではない。どうして核を持たない方がいいのかという議論をする努力なしでは話にならない」と述べ、議論を当然視しました。

 緒方氏は、麻生発言に対し、実際に世界各国から懸念の声があがっていることを示し、「外相として、こういう議論はすべきではない」と批判しました。


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