2006年10月26日(木)「しんぶん赤旗」
治安移管に1年以上
米現地司令官 軍の増派も
イラク
【ワシントン=鎌塚由美】イラク駐留米軍のケーシー司令官は二十四日、バグダッドで記者会見し、イラク治安部隊が全面的に治安担当するには「一年から一年半かかる」との見通しを示し、必要なら治安安定に米軍の増派もありうると述べました。
イラクでの情勢悪化で、戦術変更を余儀なくされているブッシュ政権は、中間選挙の投票日までちょうど二週間となる同日、バグダッドでハリルザド駐イラク米大使と駐留米軍のケーシー司令官がそろっての会見を設定しました。
ハリルザド大使は、イラク政権は、米国が提示した、イラク治安部隊が段階的に治安責任を担う「行程表」に合意したと発表しました。同大使は、「われわれは困難に直面している」と認めながらも、「イラクでの成功は可能だ」と強調。行程表は「現実的」だと述べました。
ケーシー司令官は、バグダッドの治安安定のために米軍増派もありえるかと問われ、「必要かもしれない。必要とあれば連合軍およびイラク軍に増派を要求する」とし、増派の可能性に言及しました。