2006年10月28日(土)「しんぶん赤旗」
非核3原則
外相「20年後は不明」
笠井議員批判 「将来も堅持を」
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日本共産党の笠井亮議員は二十七日、衆院外務委員会で、「核保有議論」を容認する発言を繰り返す麻生太郎外相に核兵器廃絶に向けた立場をただしました。
笠井氏は、日本政府が国連に提出した「核兵器の全面廃絶に向けた新たな決意」とする決議案が、軍縮問題などを扱う第一委員会で採択されたが、「被爆国日本が、核兵器廃絶のイニシアチブをとることが非常に重要だ」と指摘。「一方で国連に決議案を出し、北朝鮮に核兵器開発計画の放棄を求めながら、他方で政府・与党の要人が、日本の核兵器保有をめぐって議論すべきだと発言することは両立しえない」と批判しました。
麻生外相は、「非核三原則を堅持すべきだということを改めて議論した方がより説得力がある」と弁明する一方、将来も「非核三原則」を堅持するかどうかについては、「二十年後のことはだれも分からない」と答弁しました。
笠井氏は、「相手が核兵器を持つから、将来は非核三原則を変えていくかもしれないというのは、最悪の核軍拡につながる」と批判し、「核保有議論」発言の撤回を求めました。
麻生外相は、「政府の中で議論するわけではない」と弁明。笠井氏は、被爆国として「非核三原則」を将来も堅持するよう強く求め、「外相が先頭に立って、なぜ核兵器を持たないのか、持ってはいけないのか、なくさなければいけないのかを明確にし、世界に発信すべきだ」と求めました。