2006年11月28日(火)「しんぶん赤旗」

自民税調

法人税減税を推進

議論開始 庶民増税も検討へ


 自民党税制調査会(津島雄二会長)は二十七日、党本部で総会を開き、二〇〇七年度税制「改正」にむけた議論を本格化させました。企業の「国際競争力強化」を口実に、財界が求めるさらなる法人税減税に踏み込もうとしています。与党税制「改正」大綱を十二月十四日ごろに取りまとめる予定です。

 津島会長はあいさつで、「成長路線を定着させるという政策目的を十分理解しなければならない」として、法人税減税を進める姿勢を示しました。また、「税制は常に中長期的視点から総合的に検討する必要性を忘れてはならない」と強調。歳出削減や庶民増税なども視野に入れた税制「改正」に取り組む意向を示しました。与党は〇六年度税制「改正」大綱で「〇七年度をめどに消費税を含む税体系の抜本改革を実現する」と明記していました。

 法人税では、企業の設備取得費用を損金として償却することを認める減価償却制度の拡充が検討されます。現行95%の損金算入限度額を100%に拡大する案です。巨額な設備投資をする大企業が大きな恩恵を受けます。

 国税と地方税を含めた法人実効税率(現行約40%)の引き下げも検討される予定です。

 証券税制については、上場株式の配当と譲渡益にたいする所得税・個人住民税の税率が本則20%から時限的(〇七年度中に期限)に10%に引き下げられており、その存廃や激変緩和措置の導入なども議論される見込みです。


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