2006年12月2日(土)「しんぶん赤旗」

教育基本法改悪 緊迫

8日成立与党狙う


 教育基本法改悪法案をめぐる国会の動きが重大な局面をむかえています。与党側は、七日の参院教育基本法特別委員会で採決し、八日の参院本会議で採決、成立させる構えです。

 日本共産党は、憲法と密接にかかわる教育基本法の審議には、徹底審議が必要であり、残り少ない会期内で成立を強行することは許されないと主張しています。野党四党は、政府提出の教育基本法改悪法案の今国会での成立阻止で一致しており、攻防が激しくなっています。

 特別委員会では、四日に神戸、徳島、新潟、長野の四市で地方公聴会を開催することを全会一致で決定。野党側の追及で与党側は、地方公聴会と採決を結び付けないことを約束しました。

 しかし、自民党の青木幹雄参院議員会長、二階俊博国対委員長らは、来週中の採決をめざす方針を確認。与党内には、十二月十五日までの会期内成立が困難な場合には、会期を小幅に延長する案も浮上しています。一方、世論調査では、「今国会での成立が必要」という声はわずか19%、「今国会の成立にこだわるべきではない」が55%にのぼっています(「日経」十一月二十八日付)。

 参院審議では、タウンミーティングの「やらせ質問」問題で、法案作成にかかわった文部科学省の部署が「やらせ」に深く関与していたことが、日本共産党の追及で発覚するなど審議の前提を揺るがす問題が次々と噴出しています。

 いじめ問題でも、安倍晋三首相自身が、これまでの文部科学省の実態調査を批判するなど、混迷を深めています。教育基本法改悪法案がめざす教育像といじめ問題の解決との関係についても、審議は始まったばかりです。


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