2006年12月8日(金)「しんぶん赤旗」

不登校・遅刻で親に刑罰

文科相「なじまぬ」

井上氏質問


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(写真)質問する井上哲士議員=7日、参院教基法特別委

 日本共産党の井上哲士議員は七日、参院教育基本法特別委員会のいじめ問題の集中審議で、イギリスのいわゆる「子育て命令法」で、子どもの不登校や遅刻で保護者が刑罰の対象になっていることを紹介し、改悪法案で家庭教育を条文化することに伴い「こうした法制化が行われるのではないか」と追及しました。

 伊吹文明文部科学相は「一律にそういうことを法制化するのは日本にはなじまない」と新たな法制化は考えていないことを表明しました。

 改悪法案は一〇条で「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有する」と明記し、イギリスの教育法と同様に教育に対する親の第一義的責任を定めています。

 同国ではそのもとで「子育て命令法」がつくられ、娘の無断欠席で六十日の実刑を宣告・投獄された例や、子どもの遅刻で保護者を起訴するという事態も生まれています。

 安倍晋三首相はイギリスの教育改革を評価し、自著『美しい国へ』の中で「地域に悪影響をおよぼすおそれのある問題家庭を二十四時間監視するなど、善悪のけじめをきちんとつけること」と述べています。教育再生会議担当の山谷えり子首相補佐官も国会で「子育て命令法の検討」を求めています(二〇〇四年十一月二十四日)。

 井上氏は「イギリスと同様の規定を持ちこむことにより、刑罰によって家庭教育に踏み込むことはあってはならない」と主張しました。


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