2006年12月21日(木)「しんぶん赤旗」
外国人労働者に年金を
全労連とJMIU 法務省に要請
全労連とJMIU(全日本金属情報機器労組)は二十日、外国人労働者に広がる社会保険の未加入問題の改善を求めて、厚生労働省、法務省、ブラジル大使館に要請しました。厚労省は、外国人の多い静岡や愛知の社会保険事務所がJMIUと連携し、外国人を雇う事業所に対して加入を求めていくことを表明しました。
社会保険をめぐっては、企業が事業主負担を嫌い、外国人労働者を年金に加入させなかったり、年金の国際協定が結ばれていないブラジル人などの場合、保険金が掛け捨てとなるため未加入者が増える要因になっています。
要請には、静岡県浜松市内の請負会社に三カ月程度の有期契約で雇われているブラジル人組合員五人や愛知からも参加。厚労省などに、(1)ブラジルなど在日労働者の多い国との締結を急ぐ(2)締結されるまでの間は健康保険のみの加入を認める(3)加入させない事業者に対する取り締まりの強化(4)加入に必要な請負単価を保障させる―などを求めました。
大使館との懇談で、スズキの下請け工場で働く外国人(47)は「全労連とJMIUが外国人労働者に関心をもち、私たちを支えてくれている」とのべ、協力を要請。応対したエライネ・ハンフレイス書記官は、年金協定について「ブラジル政府は全力をあげていきたい」とのべました。