2006年12月23日(土)「しんぶん赤旗」
消費税の増税
“選挙前にも主張を”
自民税調・町村氏
自民党税制調査会の町村信孝小委員長は二十二日午後、都内で講演し、来年秋に予定されている消費税率引き上げを含む税制の抜本的見直しに関し、「選挙があるから消費税の話はできないというのではなく、責任政党として必要な税は上げていかないといけないと正面切って言うべきだ」と述べ、来年夏の参院選前でも、消費税引き上げの必要性を主張すべきだとの考えを示しました。
町村氏は「自然税収があり、早めにプライマリーバランス(基礎的財政収支)が回復できそうだから、当分は消費税に手を付けなくていいというのは間違った議論だ」と指摘。その上で、「成長政策と増税を両立させ、日本の財政を安定的に黒字にしなければいけない」と述べました。中川秀直幹事長は経済成長を重視し、国民負担の最小化を図る「上げ潮政策」を主張していますが、町村氏の発言はこれを批判したものです。
町村氏はまた、プライマリーバランスの黒字化について「来年度も今年度と同じくらい景気が良く、自然増収があれば、二○○八年度に黒字になる希望が出てきた。政府は前倒しを決めるだろう」と述べ、政府の一一年度黒字化目標の前倒しもあり得るとの見方を示しました。