2007年1月7日(日)「しんぶん赤旗」
核廃絶の思い 194の国・地域へ
長崎の高校生、英文で手紙
長崎県の高校生が、核廃絶と平和な世界の実現を訴える英文の手紙を、百九十四の国や地域の指導者に直接郵送する準備を進めています。残る作業は、生徒たちが手紙の末尾に直筆の署名をするだけ。近く国際郵便で郵送します。
取り組んでいるのは、同県内の高校生が中心となって二○○一年に始めた核廃絶と世界平和を求める署名「高校生一万人署名活動」に携わる約二十人。
手紙はまず日本語で作成し、英語教員の協力を得るなどして英訳しました。「長崎を最後の被爆地にしたい」とした上で、「核兵器の恐ろしさを伝えるように、わたしたちに協力してください」と訴え、核廃絶に向けた国際社会の取り組みに期待するとともに、問題解決のため対話を重視することを求める内容となっています。
送り先は、国連加盟国に台湾とパレスチナを加えた計百九十四の国と地域の大統領や首相ら。手紙のほか、長崎県の高校生による平和運動の活動内容を紹介するパンフレットや、原爆の被害を伝える英文説明付きの写真集も同封します。郵便事情の良くない国には、在日大使館に送ります。
参加した私立活水高校三年の生徒(18)は「住所や、各国元首の区別や呼び方を調べるのが大変だったが、被爆地長崎の高校生の平和に対する意識の高さを示したい」と意気込みを語ります。県立長崎工業高校三年の生徒(18)は「返事が来れば、その国の高校生との交流などさらに提案を広げたい」と期待しています。