10戸で共同建て替え相談/その利点と心配なことは回答者 マンション管理士 千代崎一夫さん(ハウジングケースワーカー・住まいとまちづくりコープ) 現在はマンション住まいではなく、築四十年になる戸建て住宅の密集している所に住んでいます。その十戸ほどが相談して、みんなで建て替えマンションにという話がでてきました。マンションとはどういうものですか。一緒に建て替えるということでも、みんながバラバラになってしまうような気がします。うまくいくものでしょうか。(東京都・Y生) 千代崎 古い住宅では、道路に面していない敷地なども含めて一連の敷地になっている所がかなりあります。 ――相談した時は敷地いっぱいに建てられると喜んだのですが。 千代崎 そうではありません。敷地から計算される建物面積の目いっぱいに建てるのではなく、必要な面積だけをつくることで建築費も下がり、借りて建てる場合も返すお金が少なくて済みます。 ――その建て替え方式の利点は。 千代崎 それはこれまで長く近所付き合いしてきた人ばかりですから、最初からコミュニティーができることです。今後のマンション生活がスムーズにいくでしょう。 ――建て替え費用では不安の声が上がっていますが。 千代崎 それも自分たちの計画で行なえば、市場価格より安くできますよ。業者が建設したものと違って、売るための経費も掛かりませんし、自分たちが利用する分と貸して使う分、分譲する部分などを自由に組み合わせて建てられます。 (「しんぶん赤旗」2003年2月19日) |