住宅ローン控除うけ1年繰り上げ返済考えてます
私は昨年、マンションを購入し、所得税の確定申告で住宅ローン控除の適用を受けました。
住宅ローンの分割返済期間は10年ですが、来月定期預金が満期になるので、繰り上げ返済をしてローンの金利負担を軽減したいと考えています。
繰り上げ返済は返済期間を短縮する方法にしたいと思っていますが、引き続き住宅ローン控除の適用は受けられますか。(東京都・M子)
伊藤 住宅借入金等特別控除(いわゆる住宅ローン控除)は、住宅の取得等をしてその取得等の日から6カ月以内に自己の居住の用に供し、その住宅に継続してその年12月31日まで居住していた場合、一定の要件に当てはまり、その住宅の取得等のための借入金または債務があるときは、6年間(居住年が2001年7月1日から08年12月31日までの場合は10年間)税額控除が受けられるという制度です。
ただし、この住宅ローン控除制度の適用を受けるための借入金等は、分割返済の期間が10年以上でなければなりません。期間が10年以上かどうかの判定は、契約による最初の返済から完済されるまでの期間によって行います。
あなたの場合、昨年は契約による返済期間が10年で適用要件を満たしていたため、税額控除を受けることができましたが、返済期間を短縮する方法で繰り上げ返済を行うと、この適用要件を欠くことになります。そうなれば、今年以降は年末に住宅ローンの残高があっても税額控除を受けることはできなくなります。
繰り上げ返済には、返済期間を変えないで毎月の返済額を減額するという方法もあります。住宅ローン控除を受けながら金利負担を軽減するには、こちらの方法がよいと思います。
(「しんぶん赤旗」2004年08月29日)
|