日本共産党

2001年5月9日(水)「しんぶん赤旗」

 消費税3%にして財政は大丈夫?


 〈問い〉 消費税を三%に下げるのは賛成だが財政は大丈夫かと心配する人がいます。どうなのでしょうか。(大阪・一読者)

 〈答え〉 消費税の三%への引き下げを含む日本共産党の「緊急経済提言」(三月二十三日発表)は、個人消費が冷え込み、経済が深刻な危機に直面しているだけに、立場を超えて共感の声が広がっています。

 消費税の三%への引き下げは、五兆円減税となるため、当然、財源問題も解決する必要があります。日本共産党は、「緊急経済提言」の中でも、財源の手当てと財政再建の課題を先送りせず、必要な転換にただちにとりくむという立場を明らかにしています。内容の特徴は、緊急に打つ手だて(歳出の改革)と、景気回復をみきわめてから打つ手だて(歳入の改革)を分けて、段階的にすすめることです。

 緊急にとりくむ必要があるのは、むだと浪費にメスを入れる歳出の見直しです。「ゼネコン型公共事業に五十兆円、社会保障に二十兆円」という逆立ち財政を改め、むだな大型公共事業費を削減し、段階的に半減させること。大銀行支援のための七十兆円もの公的資金の枠組みを廃止すること。軍事費の大幅削減にとりくむことなどです。一方、消費税減税という強力な政策を実行に移せば、大きな景気刺激効果が生まれ、税収の面でもよい効果が現れるでしょう。

 同時に、景気回復の状況をみきわめながら、歳入のあり方を見直します。その際の大原則は能力に応じた負担(応能負担)ということです。税制では、大企業・高額所得者優遇の不公平税制を是正しながら、直接税中心、総合・累進、生計費非課税という民主的税制を確立すること。社会保障制度では、社会保障への国庫負担を増やすとともに、大企業や高額所得者の負担を適正化することです。

 日本共産党の「提言」は、消費税減税の財源問題でもこのように道理ある解決の道筋を示しています。(龍)

 〔2001・5・9(水)〕


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