2000年5月14日(月)「しんぶん赤旗」

法案審査での基本的態度は?


 〈問い〉 “何でも反対”という人がいますので、国会での法案にたいする日本共産党の基本的態度について教えてください。(福島・一読者)

 

 〈答え〉 日本共産党は、自民党政府の提案にたいしても、頭から「反対」という態度はとらず、一つひとつ、その内容を検討して、態度を決めています。

 その際、国民にとって利益となる法案かどうかを第一の基準としつつ、部分的な改善があっても原則的な点での後退となるような重大な改悪が含まれていないかなど、いくつかの基準に照らして、賛否を判断しています。

 法案そのものを研究するとともに、関係者の意見を聞いたり、現地調査をするなど、多面的な分析をふまえて、議員だけでなく党中央委員会の各部局でよく検討して態度を決めています。

 毎年、通常国会では百件前後の政府提出法案が成立しますが、最近十年間では、その六割近くに賛成しています。

 自民党が公明党を与党に取り込んでからは、数を頼んで、年金改悪法案や「子育て増税」法案、雇用保険改悪法案など、悪法をごり押しする傾向が強まっており、反対が増えていますが、それでも半数前後の法案に賛成しています。

 同時に、日本共産党は、政府の法案にただ「賛成」とか「反対」とかいうだけでなく、要求の実現や問題の解決をはかる建設的な対案を積極的に提起しています。

 今年の国会だけでも、衆参それぞれの議案提案権を生かして、介護保険法改正案や解雇規制法案、サービス残業根絶法案、天下り禁止法案、企業・団体献金禁止法案、政党助成法廃止法案、永住外国人への地方参政権付与法案、日掛け金融の高金利規制法案など、多数の法案を提出しています。

 また、消費税減税法案や夫婦別姓法案など、他党議員との共同の法案も提出しました。

 さらに、交通バリアフリー法案や消費者契約法案、循環型社会法案など、現状より改善でも国民の要求から見て不十分な法案にたいしては、よりよい法律にするための修正案を提出するなど、建設的な立場で対応しています。(垣)

 〔2000・5・14(日)〕



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