日本共産党

育児休業制度を充実させてほしいが…?

 2000年12月24日(日)


〈問い〉 育児休業を男女ともとりやすくするため、日本共産党はどういう方策を考えていますか。(京都・育休ママ)

 

 〈答え〉 女性労働者は、二千百十六万人、全労働者の三九・七%にのぼります(九九年)。“子育てをしながら働き続けたい”という働く女性の要求と運動の中で、一九九一年、子どもが満一歳になるまでの間の育児休業を男女労働者が取得できる育児休業法がつくられました。しかし、制度ができても、利用しにくい、所得保障が十分でないなど、問題点が指摘され、制度の充実・改善を求める声が広がっています。

 女性の育児休業取得者は半数以上、百人以上の事業所では七割以上ですが、取得できない女性労働者も少なくありません。また、男性の取得者は非常に少ないのが実情です。労働省のことしの調査によれば、なぜ取得しなかったの理由では「職場の雰囲気」をあげる人が四三・〇%、「経済的に苦しくなる」をあげる人が四〇・二%に達します。これらの人たちは、職場の理解がほしい、復帰後、元の仕事または希望する仕事につけるようにしてほしい、休業中の経済的援助を増額してほしいといった要求が切実です。また、育休取得を理由とした解雇や不利益な扱いの禁止、労働者の時間外労働の規制といった要望が、労働組合などから出され、政府も不十分ながら育児・介護休業制度改善の意向を示しています(労働省審議会報告、二十二日)。

 日本共産党は、育児休業法の制定を早くから、提案してきました。法律がつくられてからは、制度を充実させるために、賃金保障を六割に引き上げること(現行は雇用保険から二五%、二〇〇一年から四割に)、休業後は元の職場に復帰できるようにすること、育児休業取得による不利益をおこさせないことなどの改善をおこない、男女ともに取得しやすくすべきだと提案しています。

 同時に、子どもを生み育てる基本的条件と環境がないがしろにされ、このことが「少子化」の最大の要因になっている問題を日本社会の未来にかかる問題として重視し、働くことと、子どもを生み育てることが両立できる社会をつくるために、子育て世代の職場の労働条件の改善が急務だと主張しています。(龍)

〔2000・12・24(日)〕

 

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