2000年10月1日(日)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 参院に共生社会調査会というものがありますが、どんな活動をするのですか。
(沖縄・一読者)
〈答え〉 参議院の「共生社会に関する調査会」は、九八年、それまであった国際問題、国民生活・経済に加えて、参院に設置された調査会です。参院改革の一環として、参院独自の立場と視点から国民の多様な要求に対応する調査会を設けるという趣旨にもとづき、今後の社会での高齢者と若者、男性と女性、健常者と障害者などの共生問題について、長期的、総合的な調査をすることを目的につくられました。
調査会の委員は、二十五人で、日本共産党からは、林紀子(理事)、小池晃、八田ひろ子の各議員が参加。報告書の作成は、各会派の合意を原則にしています。
調査会は、最初の三年間のテーマを各党合意の上で男女の共生の問題とし、とくに女性にたいする暴力の問題、女性の政策決定過程への参画の問題を具体的に取り上げ、参考人の意見聴取、政府への質疑を実施。昨年六月に中間報告を議長に提出し、合わせて女性への暴力についての実態調査、関係職員の教育研修等の緊急対策の実施と予算化を官房長官に申し入れました。これらは、今年度の政府施策や予算に一定反映されました。女性の政策決定過程への参画については、今年四月に公聴会を開きました。
調査会は、調査事項にかんし法案を提出したり、提出を他の委員会に勧告したりすることもできます。五月には、「女性に対する暴力に関するプロジェクトチーム」を超党派で設置。夫や恋人からの女性への暴力、ドメスティックバイオレンスにかんする法案を作るため、作業をすすめています。
日本共産党は、調査会で積極的に活動し、女性への暴力の問題をはじめ、男女平等を基本に雇用のルールを確立する問題、女子学生への就職差別の問題、アカデミックハラスメントと呼ばれるほど女性の社会進出が遅れている大学教員の実態の問題など、多面的に問題提起をしています。
(高)
〔2000・10・1(日)〕
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