〈問い〉最近、国連の委員会で採択された核兵器廃絶決議は、新アジェンダ連合という国家グループが提案したものだそうですが、新アジェンダ連合とは、どのようなグループですか。(徳島・一読者)
〈答え〉 核兵器廃絶の実現をめざして共同行動をとっている、スウェーデン、アイルランド、ブラジル、メキシコ、ニュージーランド、エジプト、南アフリカの非核保有国七カ国のことを新アジェンダ連合とよんでいます。
一九九八年六月、この七カ国とスロベニアの外相がストックホルムで、「核兵器のない世界へ―新たな課題(新アジェンダ)の必要性」という共同宣言を発表、核兵器廃絶にむけて新たな行動を開始しました(スロベニアは後に米国の圧力でグループから脱退)。
共同宣言は、核保有国と核保有可能国にたいし「それぞれの核兵器および核兵器製造能力廃絶を明確に誓約し、その実現に必要な具体的な段階と交渉についてただちに取りかかる」ようつよく要求しています。これにもとづき、新アジェンダ連合は、すみやかな核兵器廃絶の誓約をもとめる決議案を国連に提出してきました。
ことし四、五月に開かれた核不拡散条約(NPT)再検討会議でも、核保有国による核兵器廃絶の「明確な約束」を明記した最終文書を採択するにあたって、新アジェンダ連合は重要な役割を果たしました。
十一月一日には、国連総会第一委員会(軍縮・安全保障問題)で、新アジェンダ連合が中心となって提案された核兵器廃絶決議が、圧倒的多数の賛成で採択(賛成一四六、反対三、棄権八)されました。(原)
〔2000・11・25(土)〕
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