日本共産党

災害被災者支援の立法提案の趣旨は?

 2001年2月15日(木)「しんぶん赤旗」


  〈問い〉 日本共産党は災害被災者への支援で新しい立法提案をしたそうですが、どういう提案なのですか。 (神奈川・一読者)

 

 〈答え〉 日本共産党が提案したのは、国の責任で被災者の生活再建最優先の支援をおこなう、くらし復興支援立法の提案です(一月十六日)。

 昨年一年間だけでも有珠山噴火、三宅島噴火と近海での地震、東海豪雨、鳥取県西部を震源とした地震などによる自然災害が続いています。阪神・淡路大震災後、災害被災者への個人補償と公的支援を求める世論と運動が強まり、九八年に被災者生活再建支援法がつくられました。しかし、法律は当初から問題をかかえていました。支援対象の被災者世帯を住宅の全壊等した世帯に限定する、世帯収入や世帯主年齢等の要件を厳しく設定する、支給額があまりに低い(最高百万円)うえに、使途制限が実情にあわない等々。日本共産党の提案は、現行法の不十分さと限界を正し、国の責任で被災者の最低限の生活基盤の回復をおこない、すべての被災者の自立(再建)を支援することを目的にしています。

 提案は以下のような柱からなっています。(1)当面の生活の維持への支援(上限五百万円)とともに、住まいの再建を支援(上限五百万円)し、あわせて一千万円(上限)を支給する、(2)生活の基盤をなす中小業者への事業等の再建も支援対象とする、(3)有珠山や三宅島噴火災害のような長期の避難生活という事態にも、即座に支援金が支給できるようにする、(4)被災者の自立にとって大きな障害になっている既存のローンの負担を軽減する、(5)従来の支援策を見直す契機となり現に支援が求められている阪神・淡路大震災被災者をはじめ、この間に発生した災害被災者にたいしても支援措置を講じる。提案は、支給に必要な財源を全額国庫負担とし、支援対象の収入制限をはずしています。

 鳥取県西部を震源とする地震災害で、鳥取県が住宅再建支援に踏み出す(一律三百万円)など、いま国の支援策のあり方が問われています。日本共産党は立法提案にかんして広く論議し共同していくことを呼びかけています。

(豊)

〔2001・2・15(木)〕


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