2001年3月8日(木)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 日本共産党は、再生可能エネルギーの開発をすすめながら、原発からの段階的撤退をめざすべきだと主張していますが、再生可能エネルギーとはどういうものですか。
(長野・一読者)
〈答え〉 地中から取り出される石油、石炭などの化石燃料は、燃やすと二酸化炭素を発生させ、使った分だけ減っていきます。原発の燃料に使われるウランも地球に存在する量に限りがあり、同様に使った分だけ減っていきます。
これにたいし、太陽光・熱、風力、水力、地熱、波力、潮力などの自然エネルギーは、半永久的に利用できます。また、植物や動物の排せつ物等を発酵させてメタンガスなどを取り出すバイオマス(生物資源エネルギー)も、発生する二酸化炭素をふたたび植物が吸収するため、循環的に利用できます。こうした自然エネルギーやバイオマスのように、繰り返して利用することのできるエネルギーを再生可能エネルギーといいます。
再生可能エネルギーは、地球温暖化の防止にとって重要なかぎになるエネルギーです。
いま、原発からの撤退は世界の流れになっており、ヨーロッパなどの主要国では再生可能エネルギーの開発に力を入れています。主要各国のエネルギー研究開発支出中で再生可能エネルギーに回している割合を比べると、ドイツは日本の九倍、イギリス五倍、アメリカ四倍という開きがあります(九七年)。
日本での再生可能エネルギーの物理的潜在量は、政府の資料によっても大きいことが示されており(総合エネルギー調査会「新エネルギーの潜在性と経済性」)、政府資料が載せていない小規模水力発電も有望です。
原発大増設とプルトニウムを繰り返し原発で使うプルトニウム循環路線をやめさせ、省エネルギーの徹底と再生可能エネルギーの開発をすすめることは世界の流れにも合致します。 (豊)
〔2001・3・8(木)〕
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