日本共産党

2001年4月18日(水)「しんぶん赤旗」

軍人恩給、遺族年金についての政策は?


 〈問い〉 軍人恩給や遺族年金の改善についての日本共産党の政策や主張について教えてください。(京都・吉田実)

 〈答え〉 日本共産党は、戦争犠牲者の生活保障は国家の責任でおこなうべきだという立場から、旧日本軍兵士を対象とした軍人恩給、戦傷病者戦没者遺族等援護法にもとづく障害者年金、遺族年金ついて生活水準の上昇に応じた引き上げを主張してきました。国会でもこの問題を積極的に取り上げています。

 一九八二年から八六年にかけて自民党政府が恩給引き上げを凍結・抑制し、他党もこれに同調する態度をとったとき、日本共産党は修正案を提出して恩給引き上げを要求しました。

 軍人恩給は、赤紙一枚で徴用された下級兵士などの老後の貴重な支えとなっています。しかし、普通恩給(軍人として十五年以上務めた人が対象)の最低保障額は現在でも年間五十六万円程度です。恩給額の引き上げは当然です。

 同時に軍人恩給には、(1)旧日本軍の階級制度を反映し、兵と将校の間で上厚下薄の受給格差がある(普通恩給で最低保障額五十六万円程度に対して最高額が三百四十一万円)、(2)A級戦犯のような戦争責任者やその遺族に巨額の年金が支払われている、(3)同じように従軍しながら日本人でない、年限が足りない、軍人でない等の理由で恩給の対象に加えられていない人々が不服を訴えているなどの問題点があり、解決を図る必要があります。日本共産党は、上厚下薄の問題については、格差を広げる一律ベースアップ方式ではなく、下に厚い方式を主張。また、韓国、台湾など旧植民地で日本軍の軍務についた人も対象とするよう恩給法の国籍条項の改正を主張してきました。戦後直後十二倍あった兵と将校の格差(仮に同経歴とした場合)は現在三倍に縮まっています。

 本年度の恩給法は昨年の公務員給与にならい全体のベースアップは見送られたものの低額恩給の引き上げを含む改善があり賛成しました。障害者年金・遺族年金も同様です。(馬)

〔2001・4・18(水)〕


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