「サッカーくじ」に反対なのはなぜ?


〈問い〉 大学のゼミで「サッカーくじ」について勉強しています。日本共産党は反対の立場にあるそうですが、なぜですか。(東京・大学生)


〈答え〉 日本共産党はJリーグをギャンブルの対象にする「サッカーくじ」の導入が、青少年のすこやかな成長をゆがめるとともに、スポーツを健全な文化として発展させていくうえでも重大な問題をはらんでいるとして、九四年五月三十日に反対の見解を発表しました。

 それは、Jリーグの十三試合の「勝ち、負け、その他」を予想するサッカーくじは、スポーツにたいする見方について、「勝ち、負け」にこだわり、試合の結果のみに関心を傾ける風潮を助長するからです。

 Jリーグは「スポーツ文化としてのサッカーの振興」や「フェアプレー精神の尊重」などを理念に掲げていますが、サッカーくじはその精神に照らしても、まったく相いれないものです。

 同時に、気安く購入できるサッカーくじは、青少年を金銭をめぐる新たなトラブルに巻き込み、生活環境の悪化をまねくものです。日本共産党は、政治が介入して環境悪化に手を貸すことは論外であり、中止を呼びかけています。

 サッカーくじを推進する政党や文部省は「スポーツ予算が増やせないから、『サッカーくじ』の収益でスポーツを振興するのはしかたない」と、導入を肯定しています。しかし、多くの国民やスポーツ団体がスポーツ振興のために求めているのは、サッカーくじをむりに導入することではなく、スポーツ振興予算の増額のために積極的に働きかける姿勢です。

 日本共産党は、大型開発中心、スポーツや福祉、教育切り捨ての逆立ち政治を切り替え、スポーツ振興策の充実をはかるよう求めています。

 サッカーくじは法成立から十カ月がたちました。現在、販売業務などを担当する金融機関の選定がおこなわれています。父母や教育関係者らはギャンブルの販売所をあちこちにつくらせてはならないと運動をすすめており、コンビニエンスストアでの販売をやめさせる力になっています。(勝)

〔1999・3・27(土)〕 



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