〈問い〉 日本共産党は日の丸・君が代に反対していますが、国旗・国歌の対案をださないのですか。また、国旗・国歌を選ぶ方法について、どう考えていますか。(滋賀・児島文信)
〈答え〉 国旗・国歌は、「国と国民の象徴」という大事な役割をはたすものです。日本共産党はいま、国旗・国歌問題での国民的討論をすすめることを提唱してますが、それは、「国旗・国歌はどうあるべきか」「どんな旗や歌がふさわしいか」を国民のあいだで大いに議論し、それを通じてみんなが納得できる旗や歌を選ぶのがいちばん民主主義にかなうやり方だと確信するからです。
そのさい私たちは、あれこれの政党などがあらかじめ国旗・国歌の案をしめし、それにたいする国民の賛否を問うというやり方ではなく、「提案するのも国民、討論するのも国民、決めるのも国民」という手だてですすめるのがもっともふさわしいと考えています。
日本ではこれまで、「国旗・国歌をどうする」という問題が、国民には一度もはかられず、政府が一方的に決めた日の丸・君が代が、子どもたちや国民に押しつけられてきました。「国と国民の象徴」という大事な問題が、国民の関与なしに決められ、反対や疑問の声を押しつぶすやり方がまかり通るのでは、ほんとうの主権在民・民主主義の国といえないのではないでしょうか。私たちが「国民的討論」を何よりも強調し、押しつけをやめるよう要求するのはそのためです。
こういう国民的討論を煮詰めたうえで、いよいよ具体的な国旗・国歌を採択するさいには、公正・民主的な方法で国民の意思をたしかめたうえで国会が法制化するというやり方も考えられます。このように、国民的討論のうえに立って国旗・国歌を法律で決めておけば、将来、国民の考え方が変わった場合に、同じような公正、民主的なやり方で国旗・国歌を変更することもできます。
いま政府がやろうとしているような、「何がなんでも日の丸・君が代を法制化する」というやり方は、問題を民主的に解決するどころか、事態をますます深刻にするものです。(重)
〔1999・6・24(木)〕
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