女子学生の就職難をどうする?


 〈問い〉 女子学生の就職難がますます深刻です。これを打開するには、どうすればよいと考えますか。(大阪・一読者)

 〈答え〉 今年の大学生の就職内定率は男子の六六・四%にたいし、女子は五七・七%と過去最低を記録しています(文部省・労働省調査、十月一日時点)。「説明会の受付で女子だけ『全国転勤可能か?』ときかれ、中に入れてもらえなかった」など女子学生差別は後を絶ちません。「胸元が開いている服とかも女性の武器ですよ」といったセクハラ面接もひきつづきおきています。

 就職難の背景には、大企業の大規模なリストラ・人員削減がおこなわれ、雇用危機が進行していることがあります。しかも政府は、雇用を守るどころか、企業が”人減らしすればするほど税金をまける”という仕組みまでつくってリストラを激励しているのです。

 日本共産党は、雇用危機の解決のために緊急提案をだしました(十一月八日)。(1)異常なリストラ・解雇の横行をおさえ、雇用を守るルールを確立する(2)サービス残業の根絶、労働時間の短縮により雇用を拡大(3)国や自治体が介護、防災、教育など国民の暮らしと安全に不可欠な分野で新たな雇用を創出することなどを提案し、その実現のために奮闘しています。

 日本では、残業をなくせば二百六十万人、労働時間をドイツなみの千五百時間にすれば約六百万人の雇用拡大効果があるといわれています。

 また、男女雇用機会均等法や男女共同参画社会基本法にもとづいて、女子学生の就職差別にみられる大企業の女性差別の体質を変えていくこともいそがれます。

 就職難に泣き寝入りしない女子学生の会や全日本学生自治会総連合は、署名や労働省交渉、国会要請、シンポジウムなどにとりくんでいます。このような学生のこえが生きるように力を合わせて打開しましょう。(坂)

〔1999・11・22(月)〕



機能しない場合は、上にあるブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。