日本共産党

2001年6月24日(日)「しんぶん赤旗」

 バランスシート、オフバランスとは?


 〈問い〉 不良債権処理の問題で、バランスシート、オフバランスという言葉を目にします。どういう意味なのですか。(長野・一読者)

 〈答え〉 企業の会計(決算)では、毎年度、企業の財政状態を明らかにする貸借対照表をつくり、負債・資本(貸方)の合計と資産(借方)の合計を対照表示します。左右の借方、貸方それぞれの金額が、等しくなるように記載されることから、この対照表をバランスシートと呼んでいます。銀行のバランスシートには、左側に、貸出金、貸倒引当金といった資産が、右側に国民の預金を含む負債や資本が、記載されます。

 オフバランスは、バランスシート上の記載をなくすこと。いま問題のオフバランス、オフバランス化というは、銀行のバランスシートから不良債権をなくすこと、つまり貸出先企業を倒産させ担保処分をして強引に資金を回収するということです(直接償却)。

 小泉内閣・連立与党は、「パブリック・プレッシャー」(公的圧力)のもとで、不良債権の「最終処理」、すなわち直接償却をする(経済財政諮問会議の基本方針)、「中小企業の場合であっても…不良債権のオフバランス化に取り組むことを要請する」(政府の「緊急経済対策」)といっています。

 日本共産党の佐々木憲昭議員が衆院予算委員会に提出(五月二十八日)した資料では、大手十六行の不良債権処理対象となる企業は二十万社から三十万社にのぼります。こんな規模で中小企業をつぶせば、失業者の激増、景気の悪化で、日本経済はますます悪くなり、不良債権は膨らむでしょう。

 いま必要なのは日本共産党が提案しているように、政治を大銀行・大企業応援から国民の暮らし応援に切り替え、個人消費を直接活気づけることです。そうしてこそいまの経済危機を打開でき、不良債権問題も解決へ道が開かれます。(豊)

 〔2001・6・24(日)〕


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