2000年4月17日「しんぶん赤旗」
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〈問い〉 昨年暮、商工ローン規制の法改正がおこなわれましたが、高金利や根保証制度などの問題が残りました。日本共産党は、どう考えますか?(秋田・一読者)
〈答え〉 「目玉・じん臓売れ」といった違法な取り立てが大きな社会問題となった商工ローン問題を契機に、昨年十二月、与党提出の出資法・貸金業規制法改正案が成立しました。法案は、上限金利をこれまでの四〇・〇〇四%から二九・二%に引き下げる、根保証(借り手にたいする融資額を上回る金額を借り入れの限度として連帯保証人が保証する契約制度)の範囲内で追加融資をした時、保証人にこれを通知することを義務づけるなどをおもな内容とするものでした。
この規制は、ご指摘にもあるように被害者対策の観点から見て、多くの問題を残すものでした。何より問題なのは、出資法の上限金利を現行の利息制限法の上限金利(一五〜二〇%)を大幅に上回る二九・二%にとどめ、高金利を容認していることです。これでは、日栄や商工ファンドのような大手業者の経営には、影響を与えません。また、大きな問題となった根保証契約も、抜本的な規制は加えられませんでした。
サラ金・商工ローン業者は、貸し倒れが多い等を理由に高金利の必要性を主張します。しかし、そもそも二〇%を超えるような高金利の事業資金を借りて営業を継続できる企業はありません。だからこそ、利息制限法も、貸し出し金利の上限を一五〜二〇%と定めているのです。
日本共産党は、昨年十二月、深刻な被害をなくすため、出資法の上限金利の大幅引き下げなどを盛り込んだ貸金業規制法等改正案を国会に提出しました。その内容は、(1)出資法の上限金利を少なくとも利息制限法の水準の二〇%以下まで引き下げる(2)過剰融資の禁止の徹底(3)根保証の禁止(4)貸金業者に保証契約の説明義務を課すなどの保証人保護(5)日掛け貸金業者などの特例の廃止(6)監督体制・権限の強化、などです。日本共産党は、商工ローン被害者、商工業者などとも力を合せ、引き続き規制強化に向けとりくみます。(岩)
〔2000・4・17〕
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