日本共産党

2001年7月15日(日)「しんぶん赤旗」

 沖縄・新基地の工法案をどう見る?


 〈問い〉 沖縄・普天間基地に代わる新基地建設の問題で、政府は三つの工法案を示しました。共産党はこれをどう見ていますか。(山口・一読者)

 〈答え〉 政府は、沖縄・米海兵隊普天間(ふてんま)基地に代わる名護市辺野古(へのこ)沿岸域の新基地建設につき工法や場所等の「基本計画」を検討する代替施設協議会(国や県などで構成)第七回会合(六月八日)で、工法案を初めて提示しました。(1)海中に多数の支柱(くい)を打ち込み、その上に基地を置く「くい式桟橋」工法(2)防波堤をつくり、その内側に海上に浮いた基地を係留する「ポンツーン」工法(3)「埋め立て」工法の三工法と、建設予定地である名護市辺野古沖のリーフ(環礁)内側、その上、外側という場所の組み合わせで、計八案となっています。

 これらはどの工法であれ、国際保護動物ジュゴンのえさ場を荒らすことを含め、美しい沖縄の自然環境を破壊するものであることに変わりはありません。住民生活への影響も深刻です。米軍ヘリコプターによる試験飛行(三月)で、機数など限られた調査でありながら、普通の住宅街ではありえない大きな騒音が測定されています。基地の規模はそれぞれ長さ約二千六百メートル(一部二千七百メートル)。名護市の住民投票で否定された海上基地の二倍近くに拡大されています。新基地は、航続距離、輸送力ともパワーアップする新型軍用機オスプレイを配備できる最新鋭の基地で、米側の要求に沿ったものになっています。

 稲嶺沖縄県知事が公約し新基地受け入れの条件とする「十五年使用期限」は、ブッシュ大統領が「困難な問題」(六月の日米首脳会談)と言明するなど完全に破たんしており、基地恒久化の危険が増しています。

 計画策定作業を本格化させようとする日米両政府の姿勢は、日本の平和と安全、沖縄県民の願いに反しています。日本共産党は、新基地の固定化・強化、米軍基地の県内たらい回しを許さず、縮小・撤去のために力をつくします。(織)

〔2001・7・15(日)〕


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権:日本共産党中央委員会 
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp