日本共産党

2001年7月25日(水)「しんぶん赤旗」

 「道路特定財源の一般財源化」とは?


 〈問い〉 「道路特定財源の一般財源化」ということが話題にのぼります。どういうことなのですか。(香川・一読者)

 〈答え〉 道路特定財源は、自動車にかかわる税金で、法律などで使途目的が道路建設に特定されている税収の仕組みをいいます。自動車のガソリンにかかる揮発油税、車検のときにかかる自動車重量税、自動車を取得したときにかかる自動車取得税などがそれで、国・地方合わせて六兆円の規模です。毎年この巨額の税収を使い切るために不要不急のむだな公共事業が膨らんでいます。この制度を改め、普通の税金と同じように使途を限定せずに使えるようにしようというのが、「一般財源化」です。

 小泉内閣は、道路特定財源の見直しをいい出しましたが、一般財源化するとはいわず、先ごろ打ち出した経済財政運営の「基本方針」(いわゆる「骨太方針」)も、見直しをいうのみです。政府内からは、「使途の拡大先は国土交通省に限る」「都市の基盤整備の財源にする」といった意見が出ています。道路特定財源を見直して、道路以外の公共事業にも使えるようにしようというのでは、むだな公共事業を減らすことにはなりません。

 日本共産党は、七七年の『日本経済への提言』で道路特定財源方式をやめるべきことを提起し、以後「一般財源化」(『国民のための財政百科』、八一年)を主張してきました。今日の「車社会」は、交通事故、大気汚染をはじめ大きな社会的な負担、コストをもたらしています。ですから自動車にかんする税金だからといって、道路整備だけに使途を特定する理由はありません。教育、社会保障を含め自由に使えるようにすべきです。

 日本共産党は、参院選政策のなかでも、道路特定財源制度は「きっぱり廃止すべき」だと主張しています。(豊)

 〔2001・7・25(水)〕


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