日本共産党

2001年8月5日(日)「しんぶん赤旗」

育児休業法の改正はどうなっている?


 〈問い〉 育児休業法の改正が国会で論議されていましたが、現在どうなっているのでしょうか。日本共産党も改正案を出したようですが…。(福岡・一読者

 〈答え〉 政府が前国会に提出した育児休業・介護休業法の一部改正案は、衆院本会議で趣旨説明と審議がおこなわれ、衆院厚生労働委員会で継続審議になりました。九月の臨時国会で審議される見通しです。

 仕事と家庭生活の両立を願う女性の声と運動を背景に九二年に育児休業法が施行されて約十年。制度を利用した人は出産した女性の一割台にとどまるなど、改善が求められています。政府案は、育児や介護にあたる労働者の時間外労働について一カ月二十四時間、一年百五十時間の上限を置く、勤務時間の短縮その他の措置の対象を現行の一歳未満から三歳未満の子どもに引き上げるなどですが、看護休暇を事業者の努力規定にとどめるなど男女労働者の要望から見て不十分な点が目立ちます。

 日本共産党国会議員団は、「仕事と家庭生活の両立をねがう労働者が、本当に利用できる育児・介護休業等の制度にするために」という改善提案を発表(五月二十三日)。六月八日、国会に育児休業・介護休業法の改正案を提出しました。

 党の提案は以下の柱からなっています。(1)育児・介護休業中の所得保障を現行の賃金四割分の給付から六割分の給付へ引き上げ、取得者への不利益取り扱いを禁止(現行の解雇に加え賃金、配置、昇進などを明記)、(2)中小企業でも取得しやすくするため事業主への助成額を引き上げる、(3)休業期間の延長、育児・介護時短制度、分割しての取得など多様なニーズにこたえられる制度にする、(4)子どもの病気や保育園・学校行事、家族の病気などの際の「家族休暇」制度を事業主に義務づける、(5)パート、派遣、臨時労働者なども取得しやすいようにする。

 日本共産党は、仕事と家庭生活が両立できる社会づくりへ向け、育児・介護休業法の改善とあわせ、サービス(ただ働き)残業のない職場づくり、保育や学童保育の整備などのために奮闘しています。(て)

 〔2001・8・5(日)〕


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権:日本共産党中央委員会 
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp