2002年2月24日(日)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 日本共産党が政党助成金を憲法違反としているのは、どういう理由からでしょうか。 (北海道・一読者)
〈答え〉 政党助成金は憲法一九条の「思想及び良心の自由」を根本的に踏みにじり、二一条の「結社の自由」の侵害をもたらすという重大な問題があります。日本共産党が、政党助成金に反対し、受け取りを拒否し、廃止を要求しているのはこのためです。
政党とは、綱領や基本政策に賛同する人々が自発的に参加・結成し、国民のなかでの活動を通して国民の政治的意思をそれぞれの支持に結集し、国政に反映させることをめざす結社です。国民の自由な政治的意思を、基礎とし活動の舞台とする組織ですから、個々の政党の活動資金も、その党を支持する人々の浄財に依拠すべきなのは当然です。
国民の政治的意思も多様で、それぞれの政党を支持する人もいれば支持しない人も、支持政党がないという人もいます。主権者である国民の一人ひとりは言論などを通して自己の政治的意思を形成し行使する、侵しえない権利があります。個人として行う政治献金もその権利行使のひとつです。
ところが税金から政党活動資金を配分するのでは、国民にとっては、自分が支持していない党にも、意に反して自分の税金が使われることになります。強制献金というべきで、国民の思想・良心の自由の侵犯です。
また、税金を配分する以上、配る対象や使いみち、適正に使われているのかなどが問題になります。納税者が税金の使い方を知りたいと思うのも正当な要求です。政府が政党の活動を点検することが起こってきます。
政党は本来、国家から独立した自主的組織であるべきなのに政党助成金を通して、政党活動に国家権力が介入する道が開かれます。結社の自由の侵害につながるものです。 (清)
〔2002・2・24(日)〕
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