日本共産党

2002年4月24日(水)「しんぶん赤旗」

 5月1日が労働者の国際連帯の日というのは?


 〈問い〉 五月一日は、世界の労働者が団結と連帯の意思を示す国際メーデーの日だと聞きましたが、どんな由来があったのですか。(神奈川・一読者)

 〈答え〉 世界各国の労働者が集会やデモ行進などを繰り広げるメーデーの起源になったのは、一八八六年五月一日、アメリカのシカゴなどで八時間労働を求め数十万人が参加したゼネラルストライキ(全国や地域・産業部門規模の、共同要求をかかげる同時スト)です。二十万人ほどの労働者が八時間労働をかちとりましたが、はげしく弾圧され、八時間労働の約束もつぎつぎ破棄されました。

 打撃から立ちなおったアメリカの労働者は再び八時間労働の要求をかかげ、ゼネストを一八九〇年の五月一日に計画して世界の労働者に共同行動を呼びかけました。この呼びかけに応えたのが、エンゲルスが指導していた労働組合・社会主義運動の国際組織、第二インターナショナルでした。一八八九年七月の創立大会で、五月一日に世界各国で八時間労働日と国際連帯のための集会とデモを組織することを決議しました。

 日本で最初の大衆的規模のメーデーが開かれたのは一九二〇年五月二日で、これが第一回メーデーとされます。東京の上野公園に五千人といわれる労働者が集まり、治安警察法一七条の撤廃、失業防止、最低賃金の確立、八時間労働制、東京市電争議支援、シベリア即時撤兵などを決議しました。

 以後一九三五年まで毎年開かれますが、三六年の二・二六事件で東京に戒厳令がしかれたのを機に禁止されました。戦後、四六年に復活し、中央メーデーは所属の違いを超えた広範な労組と政党・団体の国民的共同の集会として発展しました。八九年に実行委員会の満場一致制が破壊され、別々の開催となりましたが、雇用の確保、サービス残業根絶、医療改悪反対など、多くの共通課題をかかげています。日本共産党も参加する今年の第七十三回中央メーデーは、東京・亀戸公園で開かれます。(

 〔2002・4・24(水)〕


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