日本共産党
2000年3月28日

「企業組織再編に伴う労働者保護法」案

日本共産党国会議員団発表の「労働者保護と雇用の確保・拡大のための三法案の衆議院提出にあたって」(2000年3月28日)からの抜粋


 いまリストラの大きな特徴は、企業の合併、営業譲渡、分割などを使ったやり方です。EU(ヨーロッパ連合)では、リストラから労働者を保護するため、一九七七年にEC指令が出され、加盟各国で国内法が整備されています。本法案は、日本でもこうしたリストラから雇用と労働条件などの既得権を守り、保護しようとするものです。その骨子は、次の通りです。

 (1)合併や営業譲渡、分割という企業組織の再編を理由とする解雇を禁止するだけでなく、あらかじめ企業組織再編後の企業の負担を軽くするための解雇も禁止しています。

 (2)再編前の企業に所属するか後の企業にするかは、労働者の同意がなければ決められないようにしています。そのどちらの場合でも、不利益取り扱いを受けないのは当然です。

 (3)前の会社での労働条件や労働協約はそのまま引き継がれることとしています。

 (4)企業組織の再編を会社が勝手にやれないように、労働組合との事前協議を義務づけるとともに、一人一人の労働者へも情報公開をおこなわせるようにしています。


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