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2000年10月25日「しんぶん赤旗」
「政府案には、基本法として最も重要な情報技術の発展、高度なネットワークの構築を日本の民主主義の発展につなげるという観点がない」――。日本共産党の松本善明衆院議員は二十四日、衆院本会議で高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案(IT基本法案)について質問。政府案は、多くの国民が情報を入手するとともに、発信できる言論の自由を新しい段階につなげる基本的観点がないとIT基本法案の根本的欠陥を指摘しました。
その上で、松本氏は(1)低廉な価格で高度情報通信ネットワークを利用することは国民の権利とすること(2)その権利の推進を政府の責務として保障すること――の二点を法案に明記するべきだと提案。障害者にたいしても、使いやすい電気通信装置の開発の義務付けなどの特別措置を盛り込むよう提起しました。
IT化にともなって、リストラや下請け・中小企業の淘汰(とうた)がおこなわれ、不安定雇用が増大している問題、個人情報の流出やネット犯罪などが拡大している問題などを指摘し、政府が万全の対策をとる必要性を訴えました。
道路や下水道に併設する形で全国に光ファイバーを張り巡らせる政府の施策にたいしては、「ITに名を借りた従来型の公共事業予算」と批判。「長期的視野にたった本格的な国民的対策が必要」と強調しました。
森首相は「すべての国民が情報技術の恵沢を享受できる社会の実現をめざしている」と主張。「(IT基本法は)民主主義の基本にたっている」などと主張しました。
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