自公政治にたいする怒りが日本列島でうず巻いています。
若者を「使い捨て」にする働かせ方、高齢者を「うば捨て」山に追い込む差別医療、地方、農漁業、中小企業を「切り捨て」にする政治、そして、政権は「投げ捨て」……国民に苦難ばかりを押しつけ、平然と国民を見捨てる。かつてこれほど冷たく無責任な政治があったでしょうか。
なんでもアメリカのいいなりに、憲法9条を踏みにじって戦場へ自衛隊を派兵し、憲法まで変えて「戦争できる国」をつくる動きにも、立場のちがいをこえて不安と危惧(きぐ)の声があがっています。
なぜ、こんなことになったのでしょうか。どうしたらいまの政治のゆきづまりを打開し、まともなものに変えることができるのでしょうか。看板や表紙を変えたり、小手先の「対策」を繰り返すだけではどうにもならない――多くの国民のみなさんもそう感じておられるでしょう。
国民が解決を願っているどの問題でも、その根っこをたどってゆくと、あまりにひどい大企業中心、異常なアメリカいいなりという「二つの政治悪」にぶつかります。ここに正面からいどみ、政治の中身を大もとから変える、この立場にたってこそ国民の願いが実現し、国民の利益にかなった新しい日本がつくれます。日本共産党は、総選挙で、このことを正面から掲げ、躍進をめざします。
政府の調査でも、「生活が苦しい」という国民が6年連続で増え続け、57・2%にもなっています。貧困と格差の拡大が日本社会に重くのしかかっています。国民の所得は減り続けているのに、自公政権は、この7年間に13兆円、4人家族で40万円もの負担増を家計に押しつけました。そこに、世界的な経済の混乱、投機マネーによる原油や穀物の高騰が襲いかかり、庶民は物価高にあえぎ、農林漁業者や中小企業はコストの高騰に悲鳴をあげています。
国民が日々の生活にこれだけ苦しみ、不安をいだいているというのに、なぜ政治が、それにこたえようともしないのでしょうか。その大もとにあるのが、大企業中心の政治のゆがみです。
雇用…「働く貧困層」の広がりをもたらした根源にあるのが雇用のルール破壊です。この間、派遣、請負、期間契約社員、パートなど非正規雇用が大きく広がっています。この10年間に、正規雇用が400万人も減り、非正規雇用が600万人も増えました。全労働者の3人に1人、若者や女性では2人に1人にまで広がり、年収200万円にも満たない労働者が1000万人をこえました。多くの労働者から、安定した雇用とくらし、そして、明日への希望をうばってしまいました。
この号令をかけたのが、財界・大企業です。1995年、当時の日経連(現日本経団連)が、「新時代の『日本的経営』」という雇用戦略を発表し、これを受けて労働者派遣法をはじめ雇用ルールの規制緩和が大規模にすすめられました。財界・大企業は、要らなくなったらモノのように捨てることができる「首切り自由の使い捨て労働」を手に入れ、史上最高の利益をあげ続けました。そして、自公政治は、「安定した雇用」という、国民の日々の生活の土台を大きく崩してしまったのです。
社会保障…社会保障でも、自公政治は、年金、医療、介護、そして障害者にまで過酷な負担増と給付減を押しつけました。
なかでも「後期高齢者医療制度」は、75歳以上に年を重ねただけで別枠の保険制度に囲い込む、世界に例のない差別医療制度です。制度が続けば続くほど痛みがひどくなり、すべての世代に重い負担をもたらします。10月15日には4回目の年金からの保険料天引きがおこなわれますが、65歳以上の国民健康保険加入者も含め、新たな天引き対象は625万人増えて1500万人となり、憤激の声がいっそう広がることは必至です。
後期高齢者医療制度をはじめ、社会保障のあらゆる分野での制度改悪の根本にある「社会保障予算連続削減路線」も、財界が言い出したものです。自公政権は、小泉内閣以来、社会保障予算を毎年2200億円削減することを「骨太の方針」などで推進してきましたが、この号令をかけたのが、政府の「経済財政諮問会議」の民間議員であった奥田碩・日本経団連会長(当時)でした。社会保障全体を抑制すれば企業の社会保険料負担を減らすことができる、ということがねらいでした。
農業と食料…自公政権は、日本国内の食料自給率を向上させるどころか、国内生産をささえる価格保障制度を廃止し、現場の実態を無視した規模拡大を条件に補助金を削減するなど、国内の生産基盤を弱体化させる農政をすすめました。その結果、自給率がわずか40%(カロリーベース、2007年度概算)にまで低下してしまいました。日本の社会は、国際的な食料不足と価格の高騰によって深刻な打撃を受けています。
こうした事態にいたる背景にも、アメリカによる「農産物輸入自由化」の圧力とともに、大企業・財界の要求がありました。日本経団連は、輸入自由化の拡大、農業に対する補助金の削減を繰り返し要求してきました。食料と農業という国民の生命と安全にかかわる問題でも、大企業の輸出と引き換えに、農家に犠牲を押しつけ、国民の「食の安全」まで脅かしているのです。
中小企業・地域経済…中小企業も、地域経済も、弱肉強食の政治によって痛めつけられています。下請け中小企業は、大企業による2割、3割もの乱暴な単価切り下げの押しつけに苦しめられ、運送業者は燃油高騰や規制緩和による競争激化にさらされ、倒産の危機に追いやられています。
自公政治は、国民には「財政難だから」といって、増税と負担増を押しつけ、社会保障制度を「持続可能にするため」などといって、年金、医療、介護などの社会保障制度をやせ細らせてきました。
ところが、この間、資本金10億円以上の大企業と大株主などの大資産家に年間7兆円もの減税がおこなわれました。バブル期の1・7倍の利益をあげている大企業は、大減税が実施されたため、払った税金は横ばいです。世界一の自動車企業となったトヨタは、バブルの時期とくらべて、経常利益は2・2倍になりながら、払った税金は8割に減っています。大銀行が払った税金は、所得に対してわずか4%(13行の合計)にすぎません。中小企業は軽減税率でも30%。多くのサラリーマンは所得税と住民税で20%の負担ですから、あまりにも軽すぎます。
収入が減っている庶民には、増税と社会保障の負担増を次から次へと押しつけながら、史上最高の利益をあげている大企業には減税の大盤振る舞いをする。国民には“財政難”を理由に福祉切り捨てを強要しながら、資力も財力もある大企業と大資産家には減税する。これほど異常な政治があるでしょうか。
自民党などは、「大企業の国際競争力が落ちたら元も子もない」「日本経済は沈没する」といって、大企業のもうけの応援だけに熱中する政治をつづけてきました。とくに小泉内閣以来の「構造改革」路線は、「強い産業、強い企業がもっと強くなれば、日本経済も強くなる」、そうすればいずれ家計にもまわってくるから、「国民は“痛み”をがまんしろ」といって、雇用のルール破壊も、社会保障の予算削減と増税、負担増も、そして大企業・大資産家への大減税も実施したのです。
ところが、いくら待っても家計には「恩恵」はまわってこず、大企業だけが利益を増やし、国民にはまるで実感のない「景気拡大」が続いただけでした。そして、ついに政府も「好調な企業の収益が家計には波及しなかった」ことを認めざるを得なくなりました。
こうした「構造改革」の政策の結果、日本経済は強くなるどころか、極端な「外需・輸出頼み、内需・家計ないがしろ」の脆弱(ぜいじゃく)な体質になってしまいました。貧困と格差、地域経済の衰退、食と農業の危機など、そのゆがみが日本社会のあちこちで噴出しました。そこにアメリカ経済の暗転という外からのショックが襲いかかりました。投機マネーによる原油や穀物の高騰が、何の責任もない庶民や中小企業に襲いかかっています。「外需・輸出頼み」の経済は、その影響を一番深刻に受け、日本経済はいま重大なゆきづまりと危機に直面しています。
経済政策の軸足を、外需頼みから内需主導に、大企業から家計に、大きく切りかえることが必要です。雇用、社会保障、農業や中小企業を立て直し、国民の生活を応援し、そのことで土台から経済の体質を改善することが、重大な局面を迎えている経済危機を打開する一番の大道です。
このように、国民のくらしと経済のどの問題をとっても、あまりにひどい大企業中心という「政治悪」につきあたります。日本共産党は、大企業にも社会的責任を果たさせ、利益をあげたら応分の負担を求める、世界でも当たり前の経済社会、くらしと権利を守る「ルールある経済社会」への改革をすすめます。
「戦争はしない、戦力は持たない」「国際的なもめごとは平和的に解決する」――わが国は、2000万をこえるアジアの人びと、310万の日本国民の尊い命を犠牲にした侵略戦争の教訓に立ち、世界にさきがけてこの原則を明記した憲法を掲げました。それから60年余、国民はこの憲法をみんなで大切にしてきました。そしていま、「平和な世界」をつくる「羅針盤」として、日本の憲法9条は世界中から熱い注目をあつめています。
ところが自民党政治はつぎつぎに海外派兵法を強行し、アフガン空爆への支援、イラクへの派兵にふみきりました。そのうえ、いつでもどこにでも自衛隊を送り出せる海外派兵恒久法の制定をくわだて、憲法9条の明文改悪さえ公然とねらっています。これらはすべてアメリカの要求・圧力に応える形ですすめられてきたものです。
アメリカに言われれば、自国の憲法も国民世論も平気で踏みにじって自衛隊を海外に送り出す。アメリカから“いっしょに戦争ができるように、憲法を変えてしまえ”と言われれば、多くの国民が反対する憲法改悪にも乗り出す――こんな姿勢では、世界、とりわけアジア諸国から「日本は、アメリカとともに戦争をする国」といわれるのもあたりまえです。
日本に駐留する米軍の実態も、世界に類のない異常なものです。在日米軍基地は、アメリカの侵略戦争の前線基地として強化されつづけています。日本に駐留する米軍の部隊は、海兵遠征軍、空母打撃群、遠征打撃群、航空宇宙遠征軍です。これらは「日本を守る」ための軍隊ではありません。その名の通り、世界のどこで紛争が起こっても、真っ先に殴り込むことを任務とした部隊にほかなりません。
米軍基地は、日本国民の生命とくらしにも重大な被害を与え続けています。基地の騒音・爆音などによる被害が多くの国民を苦しめています。米軍兵士の引き起こす事件・事故によって犠牲となる日本人も後を断ちません。
何十年間も自国領土に外国軍隊を居座らせたうえに、こんな傍若無人を許しておいて、これで果たして「独立国」と言えるでしょうか。まさに、「植民地」「属国」なみではありませんか。
外国の軍隊、基地に、国民の血税を湯水のように注ぎ込むことも、世界に類のない異常さです。政府は1978年以来、安保条約上なんの義務もない米軍駐留経費を「思いやり」などとして負担してきました。その額は、08年度予算で2501億円(SACO経費等含む)と中小企業予算(1761億円)を上回り、78年以来の30年間の総額は5兆7000億円を超えます。日本の米軍経費負担は、他のアメリカ同盟国26カ国の合計を上回り、アメリカからは「世界でもっとも気前がいい国」と絶賛されているのです。
国民負担による米軍への大盤振る舞いは、これにとどまりません。沖縄・名護市辺野古に県民・県議会の強い反対を押し切って建設しようとしている新たな米軍基地の費用も日本負担のうえ、沖縄米軍の一部の兵員と機能をグアムに移転するなど、「米軍再編」のための3兆円もの負担にも応じようとしています。ソ連崩壊以降、世界各国の米軍基地が縮小・撤廃されているなかで、日本では、米軍のために最新の機能をもった基地の建設を、わざわざ費用負担まで肩代わりしてやろうというのです。そもそも、外国軍の基地を外国に建設するために他の国がその費用を負担するなどということは、世界の歴史上も前例のないことです。
憲法9条をもつ国が海外に派兵し、侵略戦争に加担する。60年以上もの長きにわたって外国の軍事基地を居座らせ、横暴な振る舞いを野放しにしておく――なぜ、こんなことがおきるのでしょうか。こうした政治の根っこをたどっていくと、日本をアメリカの軍事戦略にがんじがらめに縛りつける日米安保条約=日米軍事同盟につきあたります。
いま、世界を見渡すとどうでしょうか。アメリカの一国覇権主義の政策と行動が世界で孤立し、力を弱め、とくにアフガニスタンとイラクでの先制攻撃戦略は、テロと暴力の悪循環、泥沼状態をますます深刻化させ、米国の軍事支配は完全に破たんしています。
一方アジアでは、各国の自主・独立を尊重し、国際紛争の平和的解決、戦争放棄を約束した東南アジア友好協力条約(TAC)に、地球人口の6割近くを占める25カ国が参加しています。ラテンアメリカでは、南米諸国連合設立条約が締結され、「平和と民族自決」「核兵器のない世界」などを高らかに宣言しています。こうして世界では、国連憲章にもとづく平和秩序をめざす流れが広大な地域に広がり、軍事同盟は「20世紀の遺物」と化しつつあります。
アジアでは、フィリピンやタイなどから米軍基地が姿を消しました。かつて「アメリカの裏庭」と呼ばれたラテンアメリカでは、アメリカから独立した安全保障の仕組みをつくる動きがすすんでいます。アメリカも加わったヨーロッパの軍事同盟=NATOでも、ドイツやフランスなどが、イラク戦争などアメリカの世界軍事戦略に公然と異議をとなえています。
今日の世界で2国間の軍事同盟条約を締結しているのは、分断国家となっている韓国(米韓相互防衛条約)を除けば、事実上、日米安保条約だけとなっています。こうした世界の流れを見れば、アメリカとの2国間軍事同盟=日米安保条約にしがみつき、国の自主性を投げ捨てているわが国の姿は、ほんとうに異常きわまるものです。
日米安保条約=日米軍事同盟からぬけだせば、世界に誇る憲法を生かし、その理想にしたがった平和で自主的な国づくりへの道が開けます。世界とアジアの平和のために、道理ある外交で貢献する国になれます。「世界でどんな役割を果たすべきか」を自分の頭で考え、実行するほんとうの「独立国」にすすむことができます。「基地あるがゆえ」の苦難からぬけだせます。
自民・公明党の麻生政権は、「景気重視」を看板に登場しましたが、大企業中心の政治を極限にまですすめた小泉内閣の「構造改革」を、閣僚として推進してきたことへの反省は一言もありません。これではいくら口先で「景気重視」といっても、国民のくらしをささえる政治を期待することはできません。国民に痛みを押しつける政治を続けたままで、新しいばらまきをおこなっても家計も温まりませんし、いずれ消費税増税などでその穴埋めを国民が負わされるだけになってしまいます。
アメリカいいなりの政治でも、自民党・公明党は、安保条約を「不動の前提」にして、アメリカに注文をつけることなどまったく眼中にありません。しかも麻生首相は、日本の侵略戦争を「正しい戦争だった」とする「日本会議国会議員懇談会」の特別顧問で、「朝鮮での創氏改名は、朝鮮人が求めたこと」と発言し、小泉、安倍両首相とともに韓国や中国との関係を悪化させてしまいました。首相になっても、今までのように日本の過去の侵略を正当化する態度をとるなら、世界、とりわけアジア諸国から孤立し、日本外交の足場を掘り崩すことになってしまうでしょう。
それでは民主党は、大企業中心、アメリカいいなりという、「二つの政治悪」をただす立場を持っているでしょうか。
民主党は「政権交代」「官僚支配の打破」を主張しています。しかし、財界・大企業に応分の負担を求めることは一言も言いません。大企業と大資産家への7兆円もの減税をそのままにして、国民のくらしをささえる財源をどうやってつくるのでしょうか。財界から献金をもらっていては、「あまりにひどい大企業中心」という「政治悪」とはたたかえません。「官僚支配」の打破を叫んでも、企業・団体献金にたよっていては、腐敗の根源の政官財癒着という「トライアングル構造」にも切りこめません。
民主党は、日米軍事同盟=安保条約にも指一本触れません。「国連」のお墨付きさえあれば、アメリカの軍事行動にも積極的に参加するという立場をとっています。憲法改悪をすすめる議員連盟には、自民党とともに幹部が名を連ねています。
このように、民主党の政治姿勢・政策には、「二つの政治悪」に切りこむという立場が見えません。「脱官僚」というだけで、「脱財界」、「脱アメリカ」をいえない――ここに民主党の致命的な弱点があります。
1年前を思い起こしてください。自民党と民主党の党首が密室で談合して、「大連立」の一歩手前まですすみました。この動きは、民主党が、自民党と政治路線において「同質・同類」の党であること――「二つの政治悪」を共有する党であることを示すものにほかなりません。政治の中身を変えないまま、政権の担い手だけを代えても、政治のゆきづまりは打開できないし、日本の明るい未来は開けません。
国民の切実な願いにこたえる政治を実現するためには、大企業中心、アメリカいいなりの「二つの政治悪」に真正面から立ち向かい、「ルールなき資本主義から、国民のくらしと権利を守るルールある経済社会へ」「あまりにも異常なアメリカいいなり政治からぬけだして、安保も基地もない平和・独立の日本へ」の改革の道をすすむことこそ求められています。
国民を苦しめる「二つの政治悪」という根本の問題に立ち向かう政党が日本共産党です。今度の選挙で日本共産党がのびてこそ、国民の利益にかなった政治の中身の変革の道が開けます。
日本共産党は、自公政治の「二つの政治悪」をただす改革の方針をもっているだけではありません。国民のくらしや平和にかかわる「決定的な場面」で、日本共産党だけが国民の立場で反対の論陣を張った数々のたたかいがありました。そして、最初は日本共産党だけしか主張していなかったことでも、やがて多くの国民の声となり、国民と力をあわせて自公政治を追いつめ、現実の政治を動かしてきました。
1999年に、労働者派遣法の大改悪=派遣労働の原則自由化が強行されました。この大改悪にきっぱりと反対をつらぬいたのは日本共産党だけでした。日本共産党は「使い捨て」の働かせ方をやめさせようと、国会論戦でも、職場のたたかいでも、がんばり続けてきました。そしていま、労働者派遣法の見直しを求める議論が大きな流れになり、政府も、規制緩和一辺倒だった派遣法にたいして、不十分ながら規制強化の法改正を準備するまでになりました。大企業のなかからも、「派遣労働の解消」を言わざるを得ない状況が生まれつつあります。労働者派遣法の大改悪という決定的場面で、国会の中でただひとつ反対した政党だからこそ、政治を動かす働きができたのです。
後期高齢者医療制度でも、廃止を求める空前の世論と運動がわきおこり、国会には野党共同で「廃止法案」を提出し、参議院では可決するにいたりました。日本共産党は、新しい高齢者医療制度をつくるという議論の始まった2000年から、社会保障費削減のために高齢者だけを別枠で差別するものだという本質を指摘し、それをすすめる国会決議には唯一反対しました。だからこそ、医師会や老人会などの幅広い人々との共同を広げることができたし、国会でも制度廃止に向けた論陣の先頭に立つことができたのです。
食料と農業でも、今日の深刻な事態の根源である農産物の輸入自由化にいっかんして反対し、食料自給率の向上を主張してきたのが日本共産党です。食料の危機が深刻になったいま、この立場が広い国民の声となっています。「食料は外国から輸入すればいい」という時代が終わりつつあるもとで、食と農業のために政治の役割を果たそうとよびかけた「農業再生プラン」が、保守層の方たちを含めて大きな反響と共感をよんでいます。
国民をないがしろにする政治、国民の苦しみの大もとにある「二つの政治悪」と真正面から切り結び、国民とともに力をあわせて現実の政治を動かしてきた日本共産党が、国会の中でより大きな地歩を占めるなら、政治は大きく変えることができます。日本共産党がのびれば、政治は必ず変わります。
日本の政治を、「二つの政治悪」からぬけださせ、国民のためにはたらく政治にきりかえるためには、「国民が主人公」の立場にたつ民主的な政権をつくることが、どうしても必要です。民主的政権が、(1)大企業優遇の政治をただして、「ルールある経済社会」をつくる、(2)日米軍事同盟をやめ、アメリカいいなりの政治と手を切って、独立・平和の日本にすすむ――この二つの柱にたった民主的改革を実行してこそ、いま国民を苦しめている諸問題の解決に正面から取り組み、日本の明るい未来をきりひらくことができます。
日本共産党は、資本主義を乗り越えた未来社会をめざす政党ですが、一段一段いまの問題を解決しながらすすむのが社会発展の法則であり、いまの日本が必要としている民主的政権と民主的改革の実現のために、全力をあげます。「二つの政治悪」とたたかう党・日本共産党の今度の選挙での前進は、そうした日本の政治の転換への大きな一歩となるものです。
日本共産党は、戦前の「蟹工船」の時代から、「反戦平和・主権在民」の旗をかかげ、国民の苦難の解決のためにたたかいつづけてきました。「日本共産党」の党名には、一人ひとりの人間が大切にされ、尊重される未来社会に向けてのロマンとともに、この歴史が刻みこまれています。
企業献金も政党助成金も受け取らない清潔な党だからこそ、またどんな不当な圧迫にも屈しないで国民の立場をつらぬきとおす党だからこそ、大企業の横暴にも、アメリカの圧力にもひるまずに、「悪いことは正せ」「人間を大切にしよう」と正面から立ち向かうことができます。草の根で国民とともに歩み、国民の中で苦楽をともにする党だからこそ、国民の立場で政治を動かす力を発揮してきたのです。
きたるべき総選挙は、国民の怒りがわきおこり、国民から見放されつつある自公政治にかわる、民主的政権への第一歩をふみだす、歴史的な総選挙です。
財界・アメリカ中心から「国民が主人公」へ。いまこそ政治の中身を大もとから変えるときです。
今度の選挙で日本共産党を大きくのばしてください。
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