日本共産党
SEISAKU
SOUGOU,BUNKA

2009年 総選挙政策 《分野別政策》

19 スポーツ

国民のスポーツ振興を基本にすえた国の施策にきりかえます

 スポーツは国民の健康で幸福な生活に欠かせません。しかし、雇用の不安定、長時間労働、低い賃金のもとで、多くの国民がスポーツから遠ざけられています。国民の経済生活の安定をはかり、スポーツに親しむ諸条件を整えていくことは国の役割です。日本共産党は、スポーツを国民の基本的権利として保障し、スポーツの多面的な発展をはかり、それを推進する国のスポーツ行政の充実に力をつくします。

国民のスポーツ振興を根本にすえた計画を推進します。

だれもが身近で気軽にスポーツができる環境を整備するのが、国の施策の基本です。文部科学省の「スポーツ振興基本計画」をスポーツ施設の拡充と指導者の配置を柱にしたものにするために力をそそぎます。

老朽化した危険なスポーツ施設・設備を、耐震基準にみあった安全なものに早急に補修・改修します。障害者や高齢者も使いやすい施設をつくり、学校体育施設の開放を促進します。利用者本位の施設運営をつらぬき、使用料の値上げに反対し、特定のスポーツクラブだけを優先させる不当な差別扱いをなくすことにつとめます。

子どものスポーツ活動の定着と充実に力をそそぎます。

 子どもたちが健康に育ち、ゆたかな資質を伸ばしていくために、地域での青少年のスポーツ活動を奨励し、運動広場やプレイパークなどの増設につとめます。子どもたちのスポーツ活動を担う指導員、リーダー、スタッフなどの養成・研修制度の確立に力を入れます。

 子どもの基礎体力と運動能力をつちかい、バランスのとれた心身の発達をうながす学校体育の充実をめざして、専科教員の配置、器具・用具の配備、安全な管理などの条件整備につとめます。スポーツ部活動は、教育の一環としての位置づけを重視します。

選手の人権を尊重し、競技力向上にむけた努力を支援します。

 オリンピックやワールドカップなどでの活躍を多くの国民が期待しており、競技力向上にむけた選手・コーチや競技団体のとりくみを大いに奨励していきます。プロ・アマを問わず選手の人権を尊重し、企業チームや球団などの競技活動を支援し、選手の生活の安定をはかるための保障や制度の確立をはかります。

 暴力・しごき事件、大麻・禁止薬物の使用(ドーピング)などを排除するために、スポーツのフェアプレー精神を守り、社会的に信頼されるルールづくりにつとめる関係者の努力を支援します。

環境に配慮し、スポーツと自然との共存をはかります。

 地球温暖化など環境破壊がすすむなかで、自然の生態系を保護していくことは、スポーツにとってもとりくむべき課題です。大型開発に手をかすスポーツ施設建設などを規制し、登山やスキー、マリンスポーツなどが自然と共存できるように環境基準や適正なルールづくりをはかり、廃棄物の処理などにつとめます。

 安全な野外活動にとりくめるように、危険箇所の標示と点検、研修活動の充実、気象情報の提供、救助体制の整備、傷害保険制度の確立などをすすめます。また、関係諸団体の自主的な啓発活動を奨励します。

スポーツ予算を大幅に増やし、ムダのない行政をめざします。

国民のスポーツ振興を着実にすすめるために、国のスポーツ予算を増額します。スポーツをギャンブルにゆがめ、助成に格差をもちこむ「サッカーくじ」は廃止します。自治体が巨額の財政を負担している国民体育大会など大型イベントは、できるだけ簡素化し、ムダと浪費をなくします。

合理的なスポーツ行政を求めるスポーツ愛好者や関係者の要望を尊重し、国民のスポーツ振興を推進する役割をはたし、それを充実させるようつとめます。

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