2002年12月10日(火)「しんぶん赤旗」
「無法なリストラや解雇から雇用と人権を守り、安心して働くことができるルールの確立を」全文
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日本共産党の市田忠義書記局長は九日、国会内で記者会見し、「無法なリストラや解雇から雇用と人権を守り、安心して働くことができるルールの確立を」と題する雇用政策を発表しました。(骨子別項)
小泉内閣による不良債権処理の「加速」に伴う新たな失業者が、厚生労働省の試算でも六十五万人、民間研究所の試算では三百三十二万人にものぼるとされるなか、雇用保険料値上げや失業給付削減の追い打ちがかけられています。
安定した雇用確保は国民の暮らしの土台で、日本経済を深刻な不況から立ち直らせるうえでも避けて通れないことから、今日の深刻な事態に即し、これまで提案してきた解雇規制法案に加えて雇用政策の三つの抜本的転換を提唱したものです。
一つは、労働者の人権をふみにじる希望退職や転籍の強要で、人員整理や事実上の整理解雇が横行していることをふまえ、正当な理由のない解雇を禁止し、派遣やパートなど不安定雇用も含めた労働者の雇用と人権を守るための「解雇規制・雇用人権法」をつくることです。
二つには、雇用を増やすためにもサービス残業を根絶し、有給休暇の取得率を高めるなど長時間労働を是正すること。三つには、不十分な失業者対策を強めるため、少なくとも完全失業率が3%程度に下がるまでの緊急措置として「失業者対策臨時措置法」を制定することです。
市田氏は「解雇規制や労働者の雇用と人権を守るための考え方の基本を示したもので、国会内外の運動を強めながら法制化していくことになる」と語りました。
一、不当な解雇・人員整理を社会的に規制し、労働者の雇用と人権を守るために――労働者の「解雇規制・雇用人権法」の制定を提唱します――
二、雇用を増やすためにも、サービス残業の根絶・長時間労働の是正を
三、失業者に仕事と生活保障を――失業者対策臨時措置法の制定を