2008年6月5日(木)「しんぶん赤旗」
08米大統領選
民主候補にオバマ氏
代議員過半数を獲得
【ワシントン=西村央】五カ月にわたって続けられてきた民主党の大統領候補指名争いで、ブッシュ政治からの変化を訴えてきたオバマ上院議員が三日、八月末に開かれる全国大会代議員の過半数を獲得し、史上初のアフリカ系の候補者として大統領選挙を争うことが確実になりました。
同日は、最後の予備選がモンタナ、サウスダコタ両州で実施され、オバマ氏はクリントン上院議員と勝敗を分けましたが、着実に一般代議員を上積みしました。その結果が判明する前に連邦上下両院議員や知事などで構成する特別代議員のなかで、オバマ支持の表明やクリントン支持からのくら替えが相次いでいました。この双方を加え、獲得代議員が過半数の二千百十八を一気に突破しました。
オバマ氏は同日夜、九月に共和党の全国大会が開かれるミネソタ州セントポールの同じ会場で演説会を開き、予備選での勝利を宣言。「新しい方向への変化を」と訴え、十一月の本選挙に向けて力を尽くす決意を表明しました。
オバマ氏と競り合ってきたクリントン氏は同夜、ニューヨーク市内で演説し、指名争いから撤退するかどうかの「結論は今夜は下さない」と述べました。
共和党のマケイン氏は同日、南部ルイジアナ州ケナーで演説しました。
バラク・オバマ氏 一九六一年八月、ハワイ州生まれ。父親はケニア人、母親はカンザス州出身の白人。両親の離婚後、母親が再婚し、六―十歳までインドネシアで暮らした経験もあります。
コロンビア大学卒業後、ハーバード大学ロースクールに入学。卒業後はシカゴで貧困層救済の地域活動などに従事したあと、弁護士として法律事務所に勤務しました。
九七年にイリノイ州議会上院議員に当選。二期務めた後、二〇〇四年に連邦上院議員に当選し、現在一期目。
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