2008年8月22日(金)「しんぶん赤旗」
農業危機
抜本策 政府に要求
“再生産できぬ” 北海道大会に5000人
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ナナカマドの実が赤く色づき秋の気配を漂わせる札幌市で二十一日、「全道農業危機突破総決起大会」が開かれ、真っ黒に日焼けした農民や農協関係者、消費者など五千人が中島公園「自由広場」をびっしり埋めました。
掲げたむしろ旗やのぼり、プラカードには、燃油や飼料、肥料など生産資材高騰で、政府に抜本対策を求めた農民の切迫した要求があふれました。
朝三時半起きし、二十四人がバスでかけつけた斜里町農協の浜田幸博組合長(59)。「守れ北海道農業」と赤地に白く染め抜いた鉢巻きと法被でかけつけました。「うちが畑作と酪農で使う肥料は年十二億円。それが七億円も上がっている。ほかの高騰分も入れると十億円アップだ。到底農業を続けられない」
北海道農業は、耕地面積で全国の四分の一を占め、畑作、酪農、稲作のどれもトップクラス。とどまることを知らない資材の暴騰に襲われています。
主催者あいさつで飛田稔章会長は「五千人を超す大会は画期的。農業者が日夜苦労してもこれでは再生産できない。農業なくして国民の命はない。政府にきっぱりと要求する」と力を込めました。
自民、民主など各党代表とともに日本共産党の紙智子参院議員が連帯あいさつ。「みなさんを苦しめている投機マネーを国際的に規制する、高騰分の直接補てんを要求していきましょう」と話すと、「そうだ」のかけ声が飛びました。
大会は(1)投機マネーの規制(2)急激な生産コスト上昇への経営安定対策(3)国際交渉でのき然たる対応―を政府に求める決議を採択し、デモ行進しました。道農協中央会などJAグループが主催しました。
日本共産党からは宮内聡、岡ちはる、さとう昭子の衆院比例候補がかけつけました。
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