2008年10月18日(土)「しんぶん赤旗」
「カジノ資本主義」をネーダー大統領候補が批判
「公的資金は暮らしに」 米ウォール街で主張
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【ニューヨーク=鎌塚由美】米大統領選の無所属候補で消費者運動家のラルフ・ネーダー氏は十六日、ウォール街で集会を開き、投機が国民生活を破壊する「カジノ資本主義」を批判しました。公的資金投入のつけを「ウォール街(金融機関)が責任をもって支払え」とし、「証券投機税」の導入を主張しました。
ニューヨーク証券取引所前にネーダー氏の支持者ら約五百人が結集。「ウォール街の犯罪に懲役を」などの横断幕を掲げました。ネーダー氏は「ニューヨーク証券取引所はカジノ資本主義の代表だ」と述べ、米金融界は、多くの庶民が将来のためにと蓄えた資金を「世界最大のカジノにつぎ込んできた」と批判しました。また、米議会が通した七千億ドル(約70兆円)にのぼる不良債権買取法は「投機企業のためのものだ」と指摘。「国民生活にこそ公的資金が必要だ」と訴えました。
ネーダー氏は、大企業中心からの転換が「政治の中心課題だ」と述べ、オバマ、マケインの両大統領候補は「生活できる賃金や企業の説明責任などの政策を持っていない」と指摘しました。
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