2009年2月14日(土)「しんぶん赤旗」

農水省

輸入米販売を強行

カビ毒検査 素通りの危険性も


 農水省は十三日、昨年秋からのカビの相次ぐ発見で実施が遅れていた、政府保有輸入米(ミニマムアクセス米)の国内業者への販売(競争入札)を、前日の十二日に強行したことを明らかにしました。今回販売された輸入米は米国産とタイ産で、合計一万八千七百十九トン。

 同省の担当者によると、国内業者に販売した輸入米には、カビ発見で引き渡しが一時中止され、その後の検査でカビ毒アフラトキシンが検出されなかったコメも含まれている可能性があるとしています。

 カビ毒の検査は、袋数で1%前後しか実施しない抽出検査。カビ毒に汚染された輸入米が検査を素通りする危険性があります。

 昨年十二月十九日にカビ毒検出が発表された「タイ産うるち砕精米」と同一船で輸入された政府保有輸入米三千四百二十一トンについては「新しいカビ毒の分析方法を省内で検討している。それが決まるまでは、販売しない」(消費流通課)としています。

 政府保有輸入米の国内業者への販売は、コメ加工食品用に使途を限定して、毎月一回実施。しかし、一月の販売は、カビ毒検査のために販売を中止する事態が重なったため、実施が遅れていました。



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