2010年8月2日(月)「しんぶん赤旗」

暮らし・普天間・定数 臨時国会 太い論戦貫く

NHK番組市田氏発言 比例削減阻止へ共闘呼びかけ


 日本共産党の市田忠義書記局長は1日、NHK「日曜討論」に出席し、臨時国会にどう臨むかをテーマに各党幹事長らと討論しました。その中で市田氏は、衆参で与野党の勢力が異なる“ねじれ”の現象について「前向きにとらえるべきだ」と述べ、「この国民の選択に応えて徹底した議論を国会の場でやりたい」と語りました。(発言詳報)


 その上で市田氏は、2日から始まる予算委員会で議論すべき課題として、(1)暮らしと経済、財政(2)沖縄・普天間基地(3)国会比例定数削減――の3点を列挙。暮らしと経済の問題では、失業率5・3%、中小企業の倒産が相次ぎ財政も深刻であると述べ、「暮らしを犠牲にしては、経済も財政も共倒れすることははっきりしている。雇用、社会保障、中小企業、農林漁業を応援して国民生活を立て直すことを通じて、経済も財政もきちんとしたものにしていく、こういう太い論戦をやりたい」と語りました。

 普天間問題では、沖縄県議会が名護市沖の新基地建設を明記した「日米合意」の見直し・破棄を求める決議を出していることを指摘し、「県民の意思を尊重して、『日米合意』にこだわらずに堂々と(普天間基地撤去を求めてアメリカと)交渉すべきだ」と強調しました。

 比例定数削減で市田氏は、国民の民意を最も(正確に)反映する比例部分を削減すれば多様な民意が反映されなくなることや、前回総選挙得票で計算すると民主党が42%の得票で68%の議席を獲得することが可能になることを指摘し、「議会制民主主義の根本にかかわる問題」だと厳しく批判。公明党、社民党、みんなの党や自民党の石原伸晃衆院議員も比例定数削減に反対を表明していることを挙げ、「党派を超えて大いに議論して、こういうことができないような状況に追い込みたい」と力を込めました。

 市田氏の発言を受けて民主党の枝野幸男幹事長は「比例定数の削減が一番早い」と述べつつ、「できるだけ早い期間で合意形成できるならば、必ずしも比例だけの削減にこだわるものではない」と表明。各党を定数削減の議論に引き込もうとする姿勢を示しました。





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