2006年4月21日(金)「しんぶん赤旗」
筆坂氏の本について
誤りの合理化が転落の原因
志位委員長が会見で
日本共産党の志位和夫委員長は、二十日の記者会見で、筆坂秀世氏の本について記者団に問われ、次のようにのべました。やりとりを紹介します。
――筆坂氏が本を出版したが感想は。
志位委員長 落ちるところまで落ちた、というのが感想だ。
――「しんぶん赤旗」では不破哲三前議長、浜野忠夫副委員長が反論しているが、志位さんの記述もあるが、反論はあるか。
志位 それも含めて、不破さんの反論、浜野さんの反論で尽くされていると思っています。
――読んでみると、暴露本という印象より、共産党にエールを送っていると強調されているが。
志位 暴露本として宣伝しているではないか。中身もそれを最大の売り物としている。しかし、その暴露なるものの内実がまったく虚偽だったということは、二つの論文が示したとおりだ。
――党として対抗措置、法的措置を考えているか。
志位 これは、言論によって「しんぶん赤旗」で行ったということだ。
――なぜ筆坂さんは、委員長によると、落ちるところまで落ちたのか。
志位 自らの不祥事について、その誤りを結局うけいれることができなかった。それを合理化していった。そしてあたかも、冤罪(えんざい)であるかのようにのべているが、その立場に身を置いていった。そうすると党のすべてが憎悪の対象になっていく。反省ができず、開き直る。まさに、それが落ちていった原因だ。
――財政難などの指摘もあった。われわれが地方をまわって、地方の共産党の人をみると、ほんとうに身をもって感じていたことだが、それと中央とのギャップという話もあった。その面で反省点はまったくないのか。
志位 私たちが、さまざまな党活動の面で苦労しながら前途を開いているのは事実だ。しかし、それは、まさに社会発展の目標を実現する過程のなかでの苦労であり、困難であって、そういうものとして、草の根でこつこつ党員のみんなが打開するためにがんばっている。それにあたかも同情するようなふりをしながら、党を卑劣なやり方で攻撃している。虚偽をもって攻撃している。落ちるところまで落ちたというのは、そういうことです。
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