2018年2月24日(土)
IT企業 税逃れ防げ
宮本徹議員 政府に独自策求める
衆院財金委
|
日本共産党の宮本徹議員は23日、衆院財務金融委員会で、税逃れを続けるフェイスブックなどのIT多国籍企業に対し独自に課税を強化する取り組みが、欧州連合(EU)などで進んでいることに触れ、日本政府も独自に租税回避防止策をとるよう求めました。
外国法人が日本国内で事業を行う場合、事業所などの恒久的施設(PE)が国内になければ課税ができません。IT技術の発展で海外のサーバーからデジタル商品を販売するなど、日本国内にPEを持たないIT多国籍企業による税逃れが広がっています。
宮本氏は、英国内でインターネット広告によって得た収益を租税回避地に移転し、税逃れを行ったフェイスブックの例を紹介。PEの範囲見直しを盛り込んだ所得税法等の改定案で、日本国内にサーバーを設置していないIT企業がインターネット広告で得た収益に対して、国内で課税できるようになるのかとただしました。財務省の星野次彦主税局長は「サーバーが日本に全くないケースでは難しい」と答弁しました。
宮本氏は、利益を移転して租税を回避する事業者に対して課税する「迂回(うかい)利益税」を2015年に英国が導入したことで、フェイスブックなどの税務方針を変更させた事例を示し、日本でも利益を移転する事業者に課税する制度の検討を求めました。麻生太郎財務相は「各国で足並みをそろえることが必要だ」と答弁。宮本氏は「足並みがそろわない下で、租税回避が続いている現状を打開するためにも独自の租税回避防止措置をとるべきだ」と求めました。