2018年3月24日(土)
無期転換逃れは明白
高橋氏 内部文書で東北大告発
衆院厚労委
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日本共産党の高橋千鶴子議員は23日の衆院厚生労働委員会で、東北大学が3月末に非常勤職員の大量雇い止めを強行しようとしている問題について、労働契約法の無期雇用転換ルール逃れを画策した内部文書を示して告発し、政府が解決に乗り出すべきだと訴えました。
全国90の国立大学法人の事務系の有期雇用職員は9万8667人、契約更新に上限があるのは5万9673人で、3月末で契約期限となるのが7919人です。
東北大で契約期限となる非常勤職員1140人は全員がいったん雇い止めとなり、「限定正職員」試験に合格して採用し直されるのが690人。そのうち418人は「プロジェクト型」などの口実で1年で雇い止めの恐れがあると、高橋氏は指摘しました。
高橋氏は、東北大が5年を超える契約更新をせず、6カ月のクーリング(空白)期間で雇用をリセットするとした内部文書を読み上げ、厚労、文科両省の対応をただしました。
牧原秀樹厚労副大臣は、「雇用の安定を図る労契法に基づく対応が望ましい」、丹羽秀樹文科副大臣は、「各法人に労契法の趣旨を踏まえ対応をお願いしている」と答えました。
高橋氏は、「人事をやっているのは文科省天下りの理事だ。財政を口実に無期転換はできないというが、所管官庁として心配はないとちゃんと言うべきだ。東京大学をはじめ分かっているだけで17大学で無期転換になった」と強調。丹羽副大臣は、「東北大に対しても職員側と適切に対話し、労働関係法令に基づき対応するよう伝えたい」と答弁しました。