2018年4月4日(水)
公文書改ざん 日本は「根腐れ」状態
立憲デモクラシーの会
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戦争法に反対し、立憲主義の回復を目指し幅広い研究者でつくる「立憲デモクラシーの会」は3日、国会内で記者会見を行い「公文書改ざん問題についての見解」を発表しました。
「見解」は、森友学園に関わる公文書改ざん問題は、安倍政権のもとで「民主主義や法の支配の大前提が崩壊しつつある」「日本がもはや近代国家として『根腐れ』の状態に追い込まれている」ことを示していると指摘。公文書の恣(し)意(い)的な改ざんが行われ、国会に提出することは「立憲主義と議会制民主主義の否定である」と批判しています。
「見解」は問題の解決に向けて「全ての関係者の国会招致などにより、真相の解明と責任の追及がなされなければならない」と主張しています。
山口二郎、杉田敦両法政大教授のほか3人の研究者が参加、発言しました。
立教大学の西谷修特任教授(哲学)は「国会の論議が改ざん文書をもとに審議されて法律がつくられ、行政がなされていく。虚偽とねつ造に基づいて政治が行われるということだ」と述べ、安倍内閣が誰一人として政治責任を取らないことへの怒りをあらわにしました。
さらに、政府が「ない」と説明してきたイラク派兵の「日報」が存在していた問題にも言及。都合の悪いことを隠す秘密保護法を強行したことが安倍内閣を象徴していると述べ「あるものをないと言う事が常とう手段になってきた。官公庁が『お仕えした方(安倍首相)』のためにそうせざるを得なくなっている。改ざんや隠ぺいは現政権固有のことだ」と強調しました。
一橋大学の阪口正二郎教授(憲法)は「公文書をきちっとつくり、記録を残して管理することが守られなければ、ある決定が合理的だったのか検証できない。民主政治の大前提が崩壊している。ここまでいったか」と批判しました。
上智大学の三浦まり教授(政治学)は「この問題を民主主義という手段でただすことができず、うやむやなままで幕引きされたら日本人を世界は果たして信頼してくれるのか。私たちの手で解決できるかどうかにかかっている」と訴えました。