2018年4月7日(土)
野村不動産の過労死 公表せよ
高橋議員 勝田局長をただす
|
衆院厚生労働委員会は6日、野村不動産への特別指導をめぐり記者をどう喝した勝田智明東京労働局長を参考人招致して質疑を行いました。日本共産党の高橋千鶴子議員は、勝田局長が全国の監督官の努力を踏みにじり、労働行政の信頼を失墜させたと指摘。その上で、記者会見の際、野村不動産へ是正勧告をしたと認めているのではないかと追及しました。
勝田局長は「野村不動産のホームページでの(是正勧告を受けたとする)発表は否定できないという意味だ」と取り繕いました。
高橋氏は、違法な長時間労働や過労死認定で労働局長が企業トップに指導・企業名公表を行う公表通達(2017年1月20日)に照らせば、野村不動産は公表基準に合致するのに、その基準と別枠で特別指導したのはなぜかただしました。
山越敬一労働基準局長は「(特別指導は)公表制度の基準とは違う」、勝田局長は「全国的な順法を確保する観点から、特別に私の方から指導した」と、過労死も是正勧告も認めない答弁を繰り返しました。
高橋氏は「野村不動産の過労死遺族が公表してもいいといったのに、まだ認めないのか。記録を読めば、是正勧告を認めていることは明らかなのに、後付けで解釈を変える。裁量労働制と過労死を結びつけたくないことがいちばんの狙いではないか」と強調。質疑開始前の早朝に「働き方改革」一括法案の閣議決定を強行したことに対して、「まるで今日の議論と関係ないかのような認識だ。閣議決定は認められない」と批判しました。