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2018年5月14日(月)

非核平和を選択 原水協・高草木氏が強調

紛争から核廃絶へ

米で国際会議

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(写真)国際会議でスピーチする高草木氏=12日、ニューヨーク(阿部活士撮影)

 【ニューヨーク=阿部活士】国連で核兵器禁止条約が採択された歴史的な情勢を受けて「地政学的紛争から核廃絶へ どう移行するか」を主題にした国際会議が12日、当地で開かれました。

 ベトナム戦争に関する米政府機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を内部告発した元米国防総省職員、ダニエル・エルズバーグ氏がインターネット電話を通じてあいさつ。米国の著名な言語学者でショーン・マクブライド賞を受賞したノーム・チョムスキー氏が「人類の運命」と題して講演しました。

 セルジオ・ドゥアルテ元国連軍縮担当上級代表、国際平和ビューローのライナー・ブラウン共同代表らが、「核軍備撤廃への展望」について報告しました。日本から参加した原水爆禁止日本協議会(日本原水協)代表理事の高草木博氏が「日本国民は、非核平和の道を選択する」と題して演説しました。

 高草木氏は、「核兵器を禁止し廃絶する課題は、国際紛争の平和的解決と並んで第2次大戦後の国際政治の原点であり、現在もなお人類の生存にかかわる死活的重要課題です」と指摘しました。

 「唯一、国民が原水爆の惨禍を経験した国」であるにもかかわらず、核兵器禁止条約に反対し、朝鮮半島の非核化をめぐっては圧力一辺倒の強硬な態度に出ている安倍政権を批判。「大事なことは、日本国民が、憲法と平和の国際ルールに逆行する安倍政治に安住しているわけではない」と力をこめました。

 戦争法廃止や憲法9条を守る市民と野党の共闘、米軍新基地を許さない沖縄のたたかい、核兵器廃絶にむけた草の根からの共同の広がりを紹介すると、会場から大きな拍手が起きました。

 米国で銃規制を求めて高校生や大学生のなかで広がる「命のための行進」をボストンで組織した一人、ジュリアン・ロペス・レイバ氏が、「これまで反戦反核運動をしてきた世代が築いた非暴力のやり方を引き継ぎます」と飛び入りスピーチし、大きな拍手に包まれました。


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