しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年5月16日(水)

米大使館エルサレム移転 イスラエル軍が発砲

ガザ 抗議の58人を殺害

 【ラマラ(パレスチナ・ヨルダン川西岸)=小玉純一】トランプ米政権が在イスラエル米国大使館をテルアビブからエルサレムに移した14日、イスラエル軍はパレスチナのガザ地区で抗議する人々に実弾などで発砲し、ロイター通信によると58人を殺害しました。ガザでの1日の死者数としては2014年の戦争後最多です。イスラエル軍はこの日、実弾や催涙弾で2700人を負傷させました。国連人権高等弁務官事務所の報道官は、ガザで人々が抗議のため、イスラエルが設けたフェンスへ接近することは、イスラエル軍が実弾を使用する理由にはならないと非難しました。

 パレスチナの抗議は、数万人が参加したガザでの行動のほか、ヨルダン川西岸各地で取り組まれました。トランプ政権が同日、新大使館で催した記念式典の近くでも、イスラエルのユダヤ人を含めて数百人が抗議しました。

 式典ではトランプ大統領が、あらかじめ録画した動画で演説し、「米国は常にイスラエルの親友だ」と首都認定と大使館移転を自賛しました。

 これに対しパレスチナ解放機構(PLO)のエレカト事務局長はパレスチナテレビで「移転のお祝いは、和平を埋葬するお祝いだ」と非難しました。

 パレスチナ側は15日も抗議デモを続ける予定で、発砲による犠牲者の拡大が懸念されます。


pageup