2018年5月28日(月)
学問研究への圧力指摘
田村智子氏 国は毅然とした態度を
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日本共産党の田村智子議員は22日の参院内閣・文教連合審査会で、科学研究費助成事業(科研費)をめぐって特定の研究や研究者を攻撃する与党議員の質問がインターネット上で拡散している問題を取り上げ、学問研究の自由への介入につながりかねないと指摘しました。
自民党の杉田水脈議員は2月26日の衆院予算委員会分科会で、個別の研究者の名前をあげ、その研究や講演活動に「反日」と非難し、科研費が支払われることを問題視する質問を行いました。
田村氏は、特定の思想信条を物差しに、学問研究への介入を求める杉田氏の質問の問題点を指摘。「天皇機関説事件」など戦前の学問研究への弾圧の教訓から、日本国憲法には学問の自由や基本的人権が明記されていることをあげ、政府の見解をただしました。
林芳正文科相は「科研費の審査は、専門分野の近い十分な評価能力を有する複数名の研究者で構成される審査組織が、個々の研究の学術的価値を厳正に評価し、選定している」と政府の立場を説明。田村氏は「学問研究への圧力・介入には毅然(きぜん)とした態度を文科省にとってもらいたい」と強調しました。