2018年5月30日(水)
再エネ外交推進を
井上氏 原発固執改めよ
参院外防委
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日本共産党の井上哲士議員は29日の参院外交防衛委員会で、外務省が設置した気候変動に関する有識者会合が、「再生可能エネルギー外交」を求める提言をし、河野太郎外相も国際会議で再エネ外交を宣言したことにふれ、安倍政権が成長戦略として進める原発の再稼働・輸出と再エネ外交は相いれないと批判しました。
井上氏は、経済産業省が16日に公表した国の「第5次エネルギー基本計画案」で、2030年度の電源構成に占める再生可能エネルギー比率を22~24%と従来水準に据え置いたことに疑問や批判が相次いでいると指摘。「なぜ目標を上方修正しなかったのか」とただしました。
資源エネルギー庁の保坂伸次長は「欧州と比べ日本の再エネのコストが高い中で野心的な数字だ」と弁明しました。
井上氏は、同案が30年度の原発の比率を20~22%と設定したことが再エネ目標を低水準にとどめていると指摘。同比率が福島第2や柏崎刈羽(新潟県)などすべての原発の再稼働を前提に試算されたとして「世論に反する」と批判しました。
井上氏は、「提言」が原発を「世界的には高リスクで競争力のない電源」としていることに言及。トルコなどへの原発輸出を推進する安倍政権の政策は「(再エネ外交と)相いれない。見直すべきだ」と迫りました。
河野外相は、同案について「激しい議論が行われている」としながら「個別の輸出について答える立場にない」と述べるにとどまりました。