しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月14日(木)

「残業代ゼロ」賛成なし

埼玉・川越 「働き方」法案 地方公聴会

会社社長「社員は望まない」

 政府・与党が「働き方改革」一括法案の早期採決をねらう中、参院厚生労働委員会は13日、埼玉県川越市で地方公聴会を行いました。残業代ゼロ制度(高度プロフェッショナル制度)について経営者の公述人が「望む社員はいない」と発言するなど4人の公述人から賛成意見はなく、残業代ゼロ制度削除や徹底審議を求める意見が相次ぎました。日本共産党から倉林明子議員が質問しました。


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(写真)地方公聴会で公述人をつとめる(左から)竹田、高木、佐藤、斉之平の各氏=13日、埼玉県川越市

 三州製菓の斉之平(さいのひら)伸一社長は、女性社員のアイデアで商品を開発しており「女性は残業をゼロにしないと力を発揮できない」と時短の取り組みを紹介。残業代ゼロ制度は、「該当する社員もいないし、社員が望むこともまったくない」と導入の考えがないとしたうえで「過労死につながらないよう歯止めはお願いしたい」と懸念を述べました。

 連合埼玉の佐藤道明事務局長は、「長時間労働を助長する高プロは削除を強く求める」と強調しました。

 高木太郎弁護士は、「加藤勝信厚労相は、高プロで労働時間を労働者が決められるなどと答弁しているが、法文に規定がないのに省令で可能なのか。案文を示して審議すべきだ」と指摘しました。

 倉林氏は残業代ゼロ制度の欠陥を質問。高木弁護士は「休日年104日の社内規定をつくりさえすれば、実際に休ませなくても裁判で合法と判断される危険性がある」と警鐘を鳴らしました。

 産業医経験のある労働衛生コンサルタントの竹田透氏は、「長時間労働の面接で、事後措置を放置する事業主もいる」と指摘。法案で規定が強化されるものの、確実に残業が止まるものではなく、残業代ゼロ制度の残業100時間での医師面接では過労死の危険性を取り除けないことが分かりました。


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